リスクをかえりみず夢を追い求めるホルモン
◆若者の特権
「恐れ知らず」
「危険をかえりみない」
それが若者の特権でしょう。
経験が増えるとリスクを恐れるようになります。
「うまくいくとは限らない」
「失敗するかもしれない」
その思いが邪魔して、一歩前に進めなくなるのではないでしょうか。
◆「安定」より「夢」を選んだ建築士
サラリーマンを辞めて起業する人は、
リスクを恐れず夢を追い求める人でしょう。
「一度しかない人生、やりたくない仕事はしたくない」
「お金のために魂を売るような仕事はしたくない」
そんな信念でしょう。
大手の住宅会社を辞めて独立した一級建築士を知っています。
長年、住宅の設計と建築に携わってきて、
ある想いが強くなってきたそうです。
「多少コストはかかっても、しっかりとした家づくりをしたい」
「本当の価値の分かる顧客と、いい家を作りたい」
その夢を実現するために、大手のハウスメーカーを飛び出しました。
「今の会社に勤めていれば、一生は保証される」
「独立して仕事が来るとは限らない」
「食べていけないかもしれない」
「安全」「安定」を取るか、リスクをおかしても「夢」を求めるか。
その岐路で、「夢」を選んだ建築士。
その決断の陰に、テストステロンというホルモンが関係していたのかもしれません。
◆テストステロンは冒険のホルモン
その昔、コロンブスは新天地を求めて大海に飛び出し、
アメリカ大陸を発見しました。
大きな結果を得るには、それなりの危険と背中合わせです。
これを「ハイリスク、ハイリターン」と言います。
リスクをかえりみず決断するのは、
脳の線条体という部分が関わっています。
線条体の活動は、テストステロンが高いほど活発であることが、
思春期の男女研究で明らかになっています。
テストステロンは男性なら思春期に爆発的に増え、
20~30歳でピークを迎えます。
テストステロンは「冒険のホルモン」と言われます。
いつの時代でも、世の中を変え、世界を作ってきたのは若者でしょう。
若さは、年齢ではなく、ホルモンかもしれません。
テストステロンは、40歳を過ぎより徐々に減る人もあれば、
ほとんど変わらない人もあります。
お酒の飲みすぎはテストステロンを減らします。
アルコールはほどほどにしましょう。
参考文献
1)堀江重郎:『LOH症候群』,角川新書,2021
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