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認知症にならないよう、本気で「脳活」しよう

◆認知症の最大の原因は加齢

認知症は主に、「アルツハイマー型認知症」「血管性認知症」「レビー小体型認知症」の3つがあります。
日本人の認知症の6割以上を占めるのが「アルツハイマー型認知症」です。
このタイプの認知症の一番の原因は「加齢」です。

◆認知症は脳が萎縮して起こる

アルツハイマー型認知症は、脳の中に「アミロイドβ」や「リン酸タウ」という物質が溜まることによって起こります。
これらの異常なたんぱく質によって、脳の神経細胞が障害され、
脳が萎縮してしまうのです。

加齢によって萎縮するのは脳だけでしょうか。

◆加齢で体は小さくなる

加齢により、体のあらゆるものが縮小します。

〔骨の量が減る〕
「骨密度」といい、骨の詰まり具合を調べる検査がありますが、
20歳をピークに下降してゆきます。

〔筋肉の量が減る〕
お尻の肉がなくなり、硬いベンチに座るとお尻が痛くなります。
ぽっちゃりしている人は、ぽっちゃりのまま、
筋肉が脂肪に置き換わります。

〔筋力が弱くなる〕
立ち上がる時、反動や掛け声が必要になります。
硬いビンのふたが、開けれなくなります。
腕立て伏せや腹筋ができなくなります。

過日、往年のスポーツ選手がテレビに映っていました。
30年前の現役時代と比べて、縮小コピーのように、
ひと回り小さくなった姿に驚きました。

どれだけ鍛えた人でも、年齢とともに、肉体が小さくなり、力は弱くなり、動きは鈍くなるのです。

◆「加齢」と「認知症」の本質は同じ

脳も肉体の一部です。
加齢による萎縮の定めから逃れることはできません。
日々、何万という脳細胞が死んでいると言われます。

「加齢」と「アルツハイマー型認知症」を比べると、
程度の違いだけで、脳の萎縮という本質は変わりません。

◆早歩きで脳活

骨量の減少を骨粗しょう症といい、筋肉の減少をサルコペニアと言います。
その原理からすると、脳の萎縮が認知症と言えるでしょう。

筋トレにより、何歳になっても筋肉を増やすことができるように、有酸素運動によって、脳の萎縮スピードを遅らせることができると言われています。

のんびりと歩くだけでも効果はありますが、
軽く息切れするような負荷を加えると、より効果的です。
散歩の時、最後は早歩きしてゴールする習慣をつけてはどうでしょうか。

努力しなければ、骨も筋肉も脳も減ってゆきます。
認知症にならないように、本気で「脳活」をしましょう。

参考文献
繁田雅弘監修:「家族のための認知症ケア」,NHK出版,2021

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