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50人の同級生とバギーの娘の修学旅行を笑い飛ばそ!

「そろそろ修学旅行の検討が始まりまして・・・」と聞いたのが1年前。
6月の梅雨時、一番体調が不安な時に一泊二日の旅行なんて・・・
と「お休み前提」にしていた1年前。

それが、先日、バギーの娘が50人の同級生と一緒に修学旅行に行ってきた!

天候の不安
 (6月に一番よく緊急入院してる)
トイレの不安
 (おむつ交換できる場所はあるか)
バギーの移動ができるか不安
 (お寺関係はバリアフリーではない)
奈良までの交通手段の不安
 (マイカーでバスにつていく)

神頼みと検索魔。
少しでも不安を減らして、
でも少しでも多くみんなと行動できるよう計画を練りに練って・・・。

出発10日ほど前に大きな変更があったときは「なんとかなる・・・」とすでに達観。
人はものすごい勢いで準備すると、予定変更もさらりとできるのかもしれない。
いや、単なる現実逃避か・・・。

修学旅行の準備といっても、親が自家用車で一緒に行くとなると「なるようになるでしょ」ってどこか人ごと。
前日になってやっと重い腰をあげ、実は一番困ったのが親である自分の荷物だという・・。

とりあえず、白髪はなんとかごまかせるハズ。
でも「こんな時期に何を着ていったらいいんだ!?」と焦る。

さすがに前日夜ではどうしようもできず、持ってる服で「参観日用」に位置づけされている服を引っ張り出した。
もう、何年この服を参観日に着ていってるか・・・。

のんびりしているのか焦っているのかよくわからない状態。
そんなこんなで出発です。

っていうか「ちょっといい話ー」なんだけど・・・。
全員で修学旅行って、なんていうかユニバーサルなんとかってみたいで・・・。
確かに、同級生全員で修学旅行にいけた!
これはすごくうれしいしいい話。

なんだけど、なんだけど、このもどかしさ。
だって、打ち合わせ、準備、出発しても旅行中も実は結構大変。精神ズタボロ。

それを「よかったねー」と、いい話だけにしてしまうんじゃなくて「めっちゃ大変やってん」って一緒に笑い飛ばして。笑って「大変ー」って言ってたら、心から「楽しかったー」ってなるんじゃないかって。

そう、岸田奈美さんの「もうあかんわ日記」みたいに。
やること教えてほしいとか手伝ってほしいとかじゃなくて、笑い飛ばして!
で、大変だったよりも笑える修学旅行の思い出にしたい!お願い!

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同級生たちのバスは朝7時半に出発。
途中合流を目指す我が家は8時半ごろに出発。
本来なら、出発時くらい一緒にいた方がいいだろうけど、そんなん無理!

だって、食事に30分、食後30分の座位安静。その後、身の回りのことをしてたら最低でも出発1時間半前には娘は起きる必要がある。
つまり、5時半ごろ。
で、私は最低でも5時には起きないといけない。
さらに、夫や息子は通常通りに仕事と学校。
一番最後にでることになる息子は、鍵をかけて家を出たことがないし、それを頼む度胸が私にはない。

だから午前中の予定はパスして午後から合流を目指す。

サービスエリアで休憩を挟みつつ、いざ、平城宮跡歴史公園へ。

平城宮跡歴史公園

「修学旅行で行くから」と平城宮跡歴史公園を検索。https://www.heijo-park.jp/
ここでの滞在予定時間は約90分。
集合写真撮った後は「みはらし館・VRシアター」
で、ホームページのどこにのってるの!?

エリア施設紹介https://www.heijo-park.jp/guide/ をひらきまして、この地図の下の方、「観光交流施設」の中!

なんていうか、想像以上に平城宮跡歴史公園が広くて、自分の中ではメインの場所に行くつもりが、実はちょろっと入り口付近にある観光施設におじゃましているだけな感じ。

そもそも車で行ってみてわかったけれど、ナビのセットを間違えると、思っているところに到着でない(当たり前)
なんと最初は、平城宮跡歴史資料館の駐車場に着きました。(自宅をでるときに、ここらあたりかなーと適当にセットしたのが間違いで・・・)
で、なんとなく「ここは集合写真でない気がする」と感じて【平城宮跡】だけの項目にセットしなおしリスタート。

途中、近鉄奈良線を横断するんですが「開かずの踏切か!?」と思うほどの渋滞。あまり迷いたくない場所だったな・・・。
田舎に住んでると開かずの踏切とかないし・・・。もしかしたら通常通りの交通かもしれないけれど、田舎からきた身では判断つかず・・・。

なんだかんだとセットしなおしたナビ通りに走っていると、急に広大な入り口と警備の方々。
「もしかしてここちゃう?」
「大型バスの入り口かも!?」
「あかんかったら入られへんやろ、とりあえず行ってみよ」
ふふふ、まさかの「大正解!」
(あのセットしたはずのナビはどこに行く予定だったんだろう・・・)
なにはともあれ、観光交流施設が目の前にある駐車場に到着できたのでした。

「そういえば障害者用駐車場があったらしいけど・・・」と思いつつ有料駐車場にはいりましたがそれらしきものは発見できず・・・。

なんと、右折して駐車場、左側に屋根付きの障害者用駐車場があったのでした。あー、まわりが見えてない・・・。目の前にあったんやん。

ちなみに、一般駐車場は車から降りて有料駐車場から徒歩ででるとき、車いすでは乗り越えるのがつらい段差がありますが、バイクの出入り口からだとスムーズです!

さて、早めに観光交流施設にきたのにはわけがありまして・・・。
実はここには、大人用介護ベッドつきの多目的トイレがあるのです。多目的トイレといっても中の設備は様々です。高速道路のサービスエリアのトイレはだいたい大人用介護ベッドつきですが、他はそうではありません。

それがなぜ行く前からわかったかというと【奈良ユニバーサル観光マップ】で調べられたからです。


【多目的トイレ】
ベビーシート
オストメイト設備 
大人用介護ベット 
ウォシュレット
車いす・転回可能 
呼び出しボタン
※手すりは「手すりが動かせない」と記載がなければ、可動式です。
※多目的トイレは「男女別トイレ内」と記載がなければ男女共用です。

奈良ユニバーサル観光マップhttps://www.unimap.org/

ここまで丁寧に紹介してあるってすごいですよね。
奈良の本気を感じた・・・。

天平みつき館には広いキッズスペースもありました。長時間座りっぱなしだった娘を寝ころばせてあげられてありがたい。ついでに私もごろりと休憩。
天平みつき館、天平うまし館、天平つどい館の移動はすべて屋根があるので雨が降っても安心です。
【大人用介護ベッド付多目的トイレがある、みはらし館は途中屋根がありません】

子供たちは天平みつき館の横からバスに乗り込むのですが、雨が降っていても庇があるのでバスに乗り込むときに濡れないようになってます。さすが!
あ、一般車両は違いますよ。駐車場までは傘必須です。
(障害者用駐車場は屋根があるのでぬれずにいけます!)

VRシアターが見れる天平みはらし館。
ここに大人用介護ベッドつきの多目的トイレがあります。広くてきれいでとても使いやすかったです。

また、二階への通路が階段でなくスロープだったので、みんなと一緒にシアターに入れたようです。多分、班で行動できたんじゃないかな。

娘を先生に預けた後、私は一休み。運転も疲れた。
うまし館でアフォガードなるおしゃれなデザートをいただきました。おいしかったー。いちおう罪悪感はあります・・・。
先生、ありがとうございます。

雨が降る前に朱雀門をバックに集合写真を撮れたようでなにより。復元遣唐使船にも入ってたんじゃないかなー。後ろからみると階段でなくてスロープで入るようになってるようにみえたし。ありがたいなー。

さて、修学旅行の日程はぎゅぎゅっと盛りだくさん。
雨が気になりつつ、次は東大寺へ!
さあ、マイカーでバスを追っかけますよ!

東大寺


東大寺なんて何年振り?あ、そういえば10年ほど前に子供たちを連れてきてたな。その時の娘はまだベビーカーだったなー。息子が鹿につつかれてこけてたなー。あー懐かしい。その時は、娘が寝たきりになるなんて思いもしなかったな。

そんな東大寺に到着すると、それなりの雨が降ってきました。
雨予報がでてたので、バギー専用のカッパを持参していて無問題。梅雨時の修学旅行だったのに若干肌寒いくらいだったので、カッパの中の蒸し暑さも大丈夫だったはず。

まあ、ここで気になるといえばアレですよ。アレ。
ウエットな鹿のフン。(雨だったし・・・)

だって、バギーの車輪で絶対に踏んじゃうよね・・・。

鹿のフンってあんなに大きかったっけ?
いや、それもだけど、鹿ってあんなに大きかったっけ?
雨が降ってたからバギーにカッパを着せたけど、鹿から娘を守るためにもよかったんじゃないかな・・・。

さて、東大寺は当然バリアフリーではありません。以前ベビーカーで行った時も、大仏殿の中は抱っこ紐で入った記憶があります。

それがなんと、遠回りですがバギーで入れるルートで中に入ってました。南大門で娘を先生に預けたので、どのルートを通ったのかはわかりませんが、大仏殿の柱の穴くぐりあたりで娘を発見して驚きました。
どうやら事前に添乗員さんが手配してくださっていたそうです。

1時間程度の滞在時間で、大仏殿からでてバスへ戻りました。

雨の時ってだれでも車やバスに乗るとき濡れるので嫌ですよねー。もちろん、スロープ車に乗り込む娘も多少は濡れます。そして、乗せる私はめっちゃ濡れます。
もう、べっちゃべちゃ。次、ホテルで本当によかった。
思い出はプライスレスなんだよ。うん、わかってる。

ホテル

他の子たちは猿沢の池でお買い物。娘はバギーでは行きづらいところなので先にホテルへ。雨も降ってたしね。

みんなよりも先にチェックインして、休憩したり夕食介助したり・・・。バリアフリールームはバギーの娘が動くのにとても機能的で過ごしやすかったです。ユニットバスが超広い!快適。

修学旅行の楽しみのうちの1つといえば「寝るまでの自由時間」。
同級生たちとの初めてのお泊り。(コロナでお泊りなくなってたし)みんな楽しみなはずー。

夕食時にみんなと合流し、夕食が終わってから21時の終わりの会まで、あちこちの部屋の女子会の輪にはいっていたようです。

長時間車に乗っていたし、外の活動ばかりだったしで疲れて眠たいんじゃないかなーって思ってましたが、さすが修学旅行パワー。
興奮していたのか、ベッドに入っても目はぱっちりで、就寝時間になっても中々寝ませんでした。

小学生の体力すげー。

そういえば、添乗員さんが言われてました。
「小学生、ホテルでほとんど寝ませんから。移動中のバスは爆睡です。不思議ですがちょっと寝たら元気になってますね」
もれなく、娘もそうでした。なんか嬉しい。

でも、これ聞いて、先生方と添乗員さんにはコーヒー休憩の時間を・・・って思いました。大人はちょっと寝ても疲れ取れない・・・。いや、そもそも寝れない。

消灯時間すぎたら先生たちはゆっくりできる、とか幻想です。翌日の打ち合わせとかもあるでしょうし、夜中はトイレに起こす子もいるのでその対応があります。それにつられて目が覚めた子の対応もおそらくあるはず・・・。ああ、夜にぐっすり寝て疲れをとるとか絶対に無理。

私と娘の部屋がある階にも当然小学生たちがいたのですが、夜中の12時頃は多少ざわついていました。ということは、先生その時間はまだ活動中・・・。
本当におつかれさまです。ありがとうございました。

ちなみに私は寝ない娘のために電気を消して一緒にベッドにいたら、お風呂入る前に寝落ちしてたよ。夜中に起きてシャワーしたよ・・・。
もう、足も腰もバッキバキ。引きこもりにはハードな活動だったよ。

さて、落ち着かない夜が過ぎるとあっという間に朝。
はやっ。

修学旅行のしおりには「6時までは目が覚めても布団からでない」と書いてありました。前日は朝が早くて日中活動して疲れてるはずで、夜寝るのも遅いのになぜか早く目が覚めてしまうのが修学旅行。
5時半頃から「朝」って感じの雰囲気がただよっていました。
いや、もう起きてたよね。普通に声聞こえてたもんね・・・。

小学生の体力ってこんなにすごいの!?
いや、ほんとにびっくり。

バタバタ身支度して朝ごはん食べて、荷物の片付けして・・・。
先生、絶対コーヒー飲んで一息つきたいよね!
私も朝ごはんの時にコーヒーほしかったもん。ないけどね。

朝ごはんに行く児童たちをみたんだけど、みんな生き生きしててめっちゃ元気。もう、ほんとキラキラしててまぶしかった。

なんか修学旅行ってすごいなーって感じた。一晩で一回り成長した感じ。
いろんなフィルターかかってると思うけど、朝、ホテルを出発するときの子供たちをみていると、勢いがあるというか前のめりというか、なんていうかあふれ出る何かが駄々洩れな感じで、目が覚めた感じがした。

こんなさわやかで涙が出そうなすがすがしい朝を迎えられて、私めっちゃラッキー(多分)

体はガタガタだけどね・・・。実はめっちゃ眠いけどね・・・。
カフェインなしで1日スタートするなんていつぶりだろうね。
無理やりテンション上げないと2日目スタートできないよね。

修学旅行をおえて

地域の小学校でバギーの娘をつれて修学旅行に参加するなんて絶対に無理だと思ってた。そもそも、欠席前提で考えてた。
それが一緒に参加することができて、本当に嬉しくてありがたくて感謝です。

私は娘と、移動と宿泊、食事を一緒にしただけで、それ以外の行動は先生や班のみんなとしています。

移動中は小さい段差があったり、多少の坂道もあります。先生がバギーを押してくださっているのですが、同じ班の子たちは娘と先生が遅れそうになると「一緒に行こう!」と、段差ではバギーの前輪を少し持ち上げてくれたり、先生を後ろからおしたりと、手助けしてくれたそうです。

おわってから振り返ると、本当にいってよかった。

「行きます」って中々言えなかったけど・・・
不安なことは、親の体力とか能力とか準備の大変さっていう、説明するのが恥ずかしい理由だったけど・・・。

そして、修学旅行から帰ってきて、1週間ぐらい廃人のようになってしまったけど・・・。
体力的には3、4日で回復してきたけれど、なぜかメンタルの回復にものすごく時間がかかった。体がついてこないと思ったんだけどなー。
でも、目に見えない気をはってた部分が多かったんだろうなー。

こうなることがなんとなくわかってたから、行くのに躊躇してたんだなー。

「子供のためにがんばらないと!」って言われそうだけど、親のキャパは人それぞれ。ま、帰宅しても夫が出張で数日帰ってこれないのがわかってたから、その不安も大きかったんだろうな。

でも、私は楽しんだよー!
子供たちの邪魔にならないようにってコソコソしてたけど、絶対変な動きしてたんだろうなーって恥はかきすてるよー。
大変だったこととか辛かったこととかいたたまれなかったこととか、色んな感情ももちろんある。

で、ここまできた今。
「修学旅行に付き添ってどうだった?」
って聞かれたら、
「めっちゃ楽しかったー。で、めっちゃ笑ったー」
って答えられる。(多分)


実は、もう6年生の行事全て終わって卒業式目前ぐらいの感覚だけど、まだ夏休みとか運動会とかビッグイベントあるとかびっくりー。

燃え尽きるにはまだ早い。
まずは、目前に迫った夏休みを乗り切るためにエネルギーチャージだ!

大丈夫、卒業式まで笑って突き進んでいけるはず!



#創作大賞2023 #エッセイ部門
#修学旅行 #奈良

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