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【取材後記】ユーザベースさんに「顧客の成功」にコミットするCCOの役割を伺いました。

みなさま、こんにちは! SELECK編集長のやまもと(@hanahanayaman)です。先週から仕事始めの人が多いかと思いますが、もうすっかり仕事モードに戻られているでしょうか。

わたしは年始に「Atomic Habits」という本を読んだのですが、

「目標は努力の方向性は決めるけれど、達成できるかどうかは結果でしかない。小さな行動習慣の積み重ねが、成果につながる」

といった内容があったんですね。本当にまさしくこれだなと思い、早速小さな習慣をいくつか取り入れてみました。(すごく実践的で、腹落ちする内容が詰まっていたので、読んだことのない方はぜひ読んでみてください!)

さて。では本日も、新着記事の裏側をお届けしていきます。今回は、ユーザベースさんのB2B SaaS事業(SPEEDAINITIALFORCAS)に新設された、「CCO(Chief Customer Officer)」の事例です🎉

「CCO」と言われても、なにそれ…? といった方々もいらっしゃると思います。(しかも「C」にはCultureだったりCreativeだったり、いろんな略称があると思いますが、今回は「Customer」です。)

最高顧客責任者であるCCOは、一言でいうと、「カスタマーサクセスにコミットする人」のことです。海外では数年前から徐々に増えてきており、最近ではHubSpot社などでも導入されています。

サブスクリプション型のSaaSビジネスは、顧客の成功なしには事業の成長もあり得ません。そこにコミットする役割を、今回なぜ新設するに至ったのか。そしてCCOとは実際にどんな役割で、どのようなことをしているのか。

めっちゃ気になる…!と思い、今回は特別に、SPEEDA、INITIAL、FORCASより3名のCCOをお招きしてお話を伺いました!具体的な話がたくさんあって勉強になるので、SaaSに関わっている人にはぜひ読んでほしい事例です。

では早速、取材の背景からお伝えしていきます!

1. 取材の背景

ユーザベースさんが、SaaS事業に「CCO(Chief Customer Officer)」を新設すると発表したのは、2020年7月のこと。

でも実は、昨年の6月にFORCASさんに別件の取材をさせていただいた際に、インタビュイーの田口さんから「実は7月から役職がCCOに変わるんです」とオフレコで教えていただいたのが本取材のきっかけ。

そのときは「ウェビナー」をテーマにした取材だったのであまり深く突っ込まなかったのですが、それまでは収益の最大化をミッションとする「CRO(Chief Revenue Officer)」を務めていらっしゃったので、その変遷がすごく興味深いなと思っていました。

▼実はそのときの取材後記に、次はCCOの取材をしたいと宣言している笑

なぜ興味深いと思ったかというと、まず「CCO」という役職自体が国内では珍しいということ。(検索してもあまり日本語の情報がなかった。)

そして、THE MODELの浸透などによりオペレーショナルな部分が均質化してきたSaaSビジネスにおいて、カスタマーサクセスを起点に組織体制を構築するという取り組みが、すごく先進的かつ本質的だなと感じました。

とはいえ、実際になにをしているの…? という部分がセットでないと具体的なイメージが持ちづらいなと。そこで今回は、フェーズの違うSaaS事業において、各CCOがどんなことに取り組んでいるのかをお伺いする形で、取材させていただくことになりました。

2. 「All for Customer Success」をどう実現するのか

記事本編では、各CCOの具体的な取り組みを順にご紹介しているため、このnoteでは「All for Customer Success」の組織浸透の観点から、3つのポイントをお伝えしようかなと思います。

そのポイントに入る前に、まずは前提となるCCOの役割について。

CCOとは、一言でいうと「カスタマーサクセスにコミットする人」です。カスタマーサクセスを事業の中心に据えて、開発からオペレーションまでのすべての活動を統括しながら、プロダクトをアップデートし続ける役割を担っています。

つまりCCOとは、CSチームだけに責任をもつのではなく、CSを事業の中心に据えて、開発からオペレーションまでのすべての活動を統括する役割を担っています。

で、実際になにをしているの? という疑問に答えていただくなかで、開発からビジネスサイドまで、チーム全員が「カスタマーサクセス」を自分ごととして動くには、3つのポイントがあるんだなと感じました。

① トップから「All for Customer Success」の発信を繰り返すこと
② 開発サイドとビジネスサイドの接点を増やすこと
③ 開発サイドとビジネスサイドが共創する機会を増やすこと

まず大切なのは、トップからの明確なメッセージ。ユーザベースさんの場合は、経営トップから「All for Customer Success」のメッセージが発せられたことで、全員がカスタマーサクセスのために行動するという意識づけができたといいます。(CROを廃止してCCOを新設した、という事実にも、そのメッセージが現れていますよね。)

これに加えて、意識の変容で大事なのが、開発メンバーとビジネスメンバーの接点を増やすこと

SPEEDA、INITIAL、FORCASの全事業に共通していたのが、ミーティングの出席者や話す内容を変えたということでした。具体的には、開発チームとビジネスチームでミーティングの場を分けずに、プロダクトの話や解約の話なども全員で同期するようにしたそうです。接点をつくり、共通言語をつくる、ということが大事。

さらに、意識の変容だけでなく、行動変容まで促すために大事だなと思ったのが、開発サイドとビジネスサイドが共創する機会をつくること

たとえばFORCASでは、職能混合の横断チームをつくってプロダクトの改善案をピッチする「進化フェス」という取り組みなどを行っているそうです。ミーティング以外にも、こうした共創の機会をつくることで、行動の変化まで促されそうだなと感じました。

記事本編では、より具体的なCCOの取り組みがわかりますので、ぜひご参考になさってください!!

記事はこちら👉 カスタマーサクセスを、事業の中枢に。ユーザベースが「CCO」を新設した理由

3. さいごに

さいごに、個人的に特に刺さった言葉をご紹介します。

僕がFORCASのCCOとして一番注力してきた部分であり、実際に変化を感じているのは、「全員がプロダクトに向き合う」ということです。

これって当たり前のことのようで、実は本当に難しいと思っていて。よくあるのが、開発以外のメンバーが自分たちのプロダクトを触っているかというと、実際は使っていなかったりするんですよね。

わたしもSaaSのマーケを一部担当しているので、自分自身を振り返ってみて、ハッとするものがありました。(自戒…)

マーケでもセールスでも、自分たちのKPIだけに捉われていないか。全員でプロダクトをもっと良くしていく、プロダクトを通じて顧客の成功を実現する、ということが本当にできているか。改めて意識しようと思いました。

ちなみに今回の取材はオンラインで実施し、後日別撮りさせていただいたのですが、実は住んだことのある場所とおすすめのお店を話していただいてます。お三方が和気藹々とされていて、楽しませていただきました。笑

ユーザベース様_CCO.003

宇佐美さん、千葉さん、田口さん、本当にありがとうございました!

では今回はこの辺で。またお会いしましょう〜👋

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!