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新規の第一回調停が終わった。

昨日(12月27日)新しい案件の調停が終わった。
相手が意味不明な話題逸らしを繰り返し、調停委員もかつてないほどクソで威圧的で嫌だった。

私の主張は法令や契約書に則って欲しい。ただそれだけ。
それだけの事に証拠書類、メモ、申し立て書、紛争の要点まで自分で作成して提出していた。
毎日忙しい中、一人でこれだけ用意するのは大変だった。
調停委員の前でも「どういう経緯でこう至ったのか」を完結に纏めたメモに沿って申し上げたが、ボケーっとメモも取らずに聞いていないようだった。

挙げ句に出た言葉は「そんなに不満があるなら契約解除すればいいでしょ?市町村に相談すれば良い話だし。次回期日も取れない」とぬかした。
「そんなこと言ったら調停の意味がないではないですか?私は第三者を入れて話し合いしたいのです」
「だから、こんなこと調停でやる話じゃないんだって。あなたが取り下げれば全て上手くいく話なんだって」
「はあ…」
「はあって、どうすんの?これで終わりでいいのかって聞いてるんですよ」

「……何でそんな高圧的なんですか?そんな権限調停委員にないんじゃないですか?」
「いやこれは決まりなんですよ。それが不満なら一度取り下げて私を訴えたら(笑)」

「…調停委員変えてもらえますか?」
「それはできません!」
「できない…?」

「できないと言うのは正確ではないですけど、現実ではないです」
慌ててもう一人が(この人弁護士なんだって!)言い足す。

「あなたは何か資格や知識があってそう言い切るんですか?」
胸に付けた弁護士バッチを模したブローチを凝視しながら言った。
「調停委員というのは資格いらないんですよ」
「そんなこと知ってます。色んな調停や裁判してますから。
でもこんなに事実と違うことを堂々と言われたのは初めてです。
何の権限があってそんなこと言っているのかお聞きしたかったから」

「資格がないからってそんなことを言うのは失礼だ!」と弁護士の相方が気色ばむ。

「資格云々は関係ないんです。この方は資格もなく違うことを断言する。
あなたは資格があるのに失礼で高圧的です。あなた方と話していても時間の無駄なのでちょっと上の方と話してきますね」と部屋を出た。
書記官や裁判長のいる部屋に行って事情を説明した。

地方裁判所なので、近くの部屋で事務作業をしているのだ。

私の話を聞いた書記官が「あー、そうなんだ。ちょっと待っててねー」とラフな言い方で調停委員のいる部屋に入って話していた。
「後で裁判官も来るからね」と子どもをあやすような口調だった。
バカにしてるわけではないと直感で分かる。
バカにしているのは慇懃無礼な調停委員の方だ。

30分ほど待合室にいた。その間に今日調停という話を覚えていてくれた支援者から心配の電話が相次いできた。ありがたいことだ。

電話の途中で書記官が「いい?」と顔を覗かせた。ひょっこりはんみたいで笑ってしまい、電話を終わらせた。
「ちゃんと話したから大丈夫。最後に調停室で次の期日の確認してもらって」
「はい。ありがとうございました」

調停室に入ると次回期日の話と嫌味をたっぷり頂いた。
「分かりました」と言って部屋を出た。

また書記官や裁判長のいる部屋に行って「こんなこと言われたー!調停委員変えて」と訴えた。
書記官は「こういうことがあるから、こうした方がいいって意味なんだよ。調停委員を変えることは不可能ではないけど、今まで一度も例がない」と教えてくれた。

「そっか。今の話で納得できた。ありがとうございました。
ではよいお年をー」と帰ってきた。書記官は笑っていた。
とても良い人だった。

貧乏な母子家庭の母だと「欲求不満で誘惑に落ちやすい」と思いこむ昭和脳おっさんは多い。
確かにそういう人がいることも事実だが、おっさんを遥かに凌ぐ知識や経験から理不尽に声を上げる人もいる。媚びることもしない。
人脈もでき、無償で応援してくれる人も出てくる。
一人で大きな壁に立ち向かっていく勇気もある。
いつまでもステレオタイプで見ないで欲しい。

今週は色々なことがあって、本当に大変だった。
でもこれで年内予定が終わった。やっと休める。
みなさま、良いお年を!

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