『外国人支援のためのキャリアコンサルタント向け研修』から考える、日本のドメスティック制度
前回の記事の通り、『中長期的なキャリア形成を支援するためのキャリアコンサルタント向け研修』の更に2講座を受講しました。
中高年齢者支援のためのキャリアコンサルタント向け研修
外国人支援のためのキャリアコンサルタント向け研修
外国人支援の研修で、驚いたことと、思うところがありました。
まず、国籍別の外国人労働者の割合では、中国を抜いてベトナムが最多となっています。そういえば、近所の八百屋にもベトナム女子がいます。
そして、小規模の事業所で外国人が雇用されているのも驚きでした。30人未満の事業所が6割を占めるという……だから支援が必要だよね、という理由で引用されていました。
テキストでは令和4年版の統計が引用されていたので令和5年版を調べると、傾向は同じでした。
ただ、昨年辞めた外資系企業グループだけでも3社が含まれるので、外資を除くとどうなるのだろうという疑問はあります。
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問題はここだと思うのです。総務省のヒアリングによると、外国人材の3割近くが『キャリアパスが不明確』と感じていて、企業側も半数近くが『キャリアパスを明確に示せていない』ことを課題だと認識しています。
これは外国人に限ったことではなく、20代~30代前半からも聞く声です。企業の方と元人事としてお話することもあり、やはり「キャリアパスを明示できていない」「ロールモデルがいない」ことを課題として認識され、その辺りを整備した上でセルフ・キャリアドックの導入やその他施策を検討されています。
自己理解と仕事理解を進めて、自分のキャリアビジョンとその会社のキャリアパスを比べて、この会社にいても方向性が違うなとわかったら転職を考えたり、「むしろ自分がロールモデルになってやるぅ」と切り拓いていくのが本来のキャリア形成であって、キャリアパスが見えないから辞めるのは理由としては消極的ですが。
私は、ジョブ型・ポジション制の外資系企業に移った時点で(いや、もっと前かな…)日本の総合職や一括採用には限界を感じていました。一旦ルートを外れてしまうとなかなか戻れず、戻ったのは日本企業でもジョブ型でした。
外国から高度人材に来てもらう前に、自国の制度を見直さないと厳しいと思います。日本に興味を持って留学してくれるのは有難いですが、日本語を覚えて日本の狭いマーケットを狙うよりは、英語ができた方が世界が広がるのですから。
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