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トルコを通じてヨーロッパへ流通したことからトルコ石(Turquoise)と呼ばれます。歴史的にはイランが有名ですが、米国南西部が主要産地です。

やはりブルー

トルコ石というと、ブルーを思い浮かべる方が多いでしょう。ターコイズブルーと言うくらいですし。

幸運をつかむ手

これはエジプトで。各地を巡って最後にカイロに戻ってきた時に泊まったホテルの宝石店で店主と話し込み、エジプトポンドを使いきるべく記念に買ったものです。

友情の証

すると、この靴型のトルコ石をくれたのです。
「ペンダントにでもして付けていれば、次に会った時すぐわかるでしょう」
と言って。

エジプト旅行中ずっとそうだったのですが、少し話すとすぐ
”Will you marry me?”
と言われました。なんでしょう、この軽さ。ここの店主にも言われたので
「あなた結婚してるって、さっき言ったでしょ?」
「なぁ~に、妻は4人までOKだから」
そういうことでしたか(エジプトはイスラム教の人が多いです)。
「でも私、宝石が好きだからお金かかるよ?」
「やっぱいいや」
コラー!

グリーンもあります

トルコ石の色範囲は、ライト~ミディアムのブルー、グリーニッシュブルー~グリーン。そう、グリーンもあるのです。

ほらネ!

グリーン好きの私にはたまらず、つい買ってしまいました。アリゾナ産の4.85ctです。ツーソン(アリゾナ州)のGem showに行った時も探したのですが、気に入ったものがなかったのです。だからか、日本の小規模な展示販売のブースで見つけた時、即買いました。

ツーソンのGem showの際、近くの銅鉱山の見学に行った人もいたそうです。トルコ石の色因(何が原因でその色になるか)は銅です。グリーンの場合は銅と鉄です。
「トルコ石が出るということは、近くに銅があるってこと」
だそうです。面白いですね。

鑑別泣かせ

鑑別の実習で苦労したのは、トルコ石とまではすぐわかっても、合成または天然の証がなかなか見つからない時です。ルビーと同じですね。

“クリーム オブ ウィート”というものが見えればラッキーです。これが見えないと、天然か合成か判断できるものを他に探さないといけません。でもまあ実習石であれば、必ずヒントはあります。

隣の席だったクラスメイトは、4時間で20石を鑑別するという実技試験で、1石だけ惜しくも不正解だったのが合成トルコ石だろうと言っていました(試験石は非公表ですが、迷ったので多分アレだろうとのこと)。翌日に再試験は受けられますが、また20石全問正解でないと受かりません。

強い光を当てながら思いっきり倍率を上げて顕微鏡で見ると、数の子のように、薄皮の下にプチプチしたものが見えます。座学で聞いて「数の子~?」と思いましたが、薄皮の下のプチプチ加減がまさに数の子!
そろそろお正月用のものが売場に並びますが、どうしても合成トルコ石を思い出してしまいます。

練り

練りトルコ石というものがあります。これも多分そうでしょう。

1000円ピアス

針がK18ですので、金が高い今だと千円では大赤字になってしまいますが、私がピアスホールを開けた頃はこの手のピアスが沢山売られていて、赤はサンゴ、グリーンはカルセドニー……という風に集めたものでした。

このように、色が均一で安価なトルコ石は、加工の時に出た粉を樹脂などで固めた「練り」と呼ばれるもののことが多いです。わかって買う分には悪いものではないと思います。

着用上の注意

熱と化学薬品を避けることです。
薬品が着いたわけではなくても、汗(酸性です)、肌の油分や化粧品で、ブルーがグリーンに変色してしまうことがあそうです。
上のグリーンは変色したのではなく、もともとグリーンですよ。

なんだかきちんとしたトルコ石の説明がほとんどない気がしますが、有名な石だから一般的なことは皆さんご存じですよね!ね?ということで。

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