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映画『グリード=強欲』の行き着く先は?

映画『グリード ファストファッション帝国の真実』をオンライン試写しました。

ファストファッションブランドを経営し、業界トップにまで上り詰めたリチャード・マクリディ卿の栄光と転落を描いた作品。本作のマクリディ卿のモデルとなったのは、2020年に破産申請をした「トップショップ(TOPSHOP)」を始めとする複数のファストファッションブランドを保有していたアルカディア・グループのオーナー、フィリップ・グリーン氏。80年代以降のファッション産業が引き起こしてきた社会問題を、イギリスらしい痛烈な風刺とウィットに富んだジョークをふんだんに散りばめたブラックエンターテインメントです。

ネタバレを少々交えながら、本作の見所をご紹介します。

本作を見る前に見ておきたい映画

リドリー・スコット監督の映画『グラディエーター』(2000年)をご覧になっていると、本作をより一層楽しめると思います。マクリディ卿は、ラッセル・クロウが演じたグラディエーター(ローマ帝国の剣闘士)がお好きということで、映画『グラディエーター』をモチーフにした還暦を祝うパーティが開催されます。

英国王室ヘンリー王子

マクリディ卿が、「ヘンリー王子は?」という場面があります。たった一言なのに、英国人から見たヘンリー王子のイメージの一端が浮き彫りになります。

立場の強い人の最後

本作は、「グリード=強欲」というタイトルが示すように、経済第一主義の社会への問題提起に挑戦した作品です。作品のタッチは異なりますが、日曜劇場の『天国と地獄』の最終回の刑事の河原のセリフと重なる場面もありました。

立場の弱い人間がいかにたやすく奪われ続けるか。そして立場の強いやつらも最後はこういう風に自らが奪われることにもなる。

ファストファッションブランドもSDGsに取り組むようになってきましたが、中国発の『SHEIN(https://us.shein.com/)』など、圧倒的なスピードで低価格の商品を提供するブランドも台頭しています。企画から製造販売まで、3日間でやり遂げるのだとか。

TikTokを見ていると、SHEINで爆買いした日本人の投稿が出てくることがあります。私もお試しで買ってみようかな。

映画『グリード ファストファッション帝国の真実』
6月18日公開


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