見出し画像

【絵の無い絵本】おさかな先生へ

障がい者って人がいるらしい。
え、私もそうかもしれない。
だって、こんなに生きづらい。

こんなに苦しいのは、障がい者だからかなぁ。

お医者さんに聞いてみました。
とあるお医者さんは、「違うんじゃない?」と言いました。

でも私は、障がい者って言ってほしいの。だって苦しいんだもん。
この世界では、私は生きづらい。
今の私の世界では生きづらい。
仕事が続かない。

別のお医者さんに聞きました。
別のお医者さんも、
「違うんじゃない?」
「でも別の病気かもね。先にそっちを治そう。」

嫌だ、待てない。分かっていない。

更に別のお医者さんに聞きました。
そのお医者さんは、「そうかもしれない」と言いました。

うれしい。ありがとう。
でもそんな自信なさげに言わないでよ。

会社のお父さんは「違う」「あの医者はよくない医者だ」
って怒ってくれた。

うれしい。ありがとう。
でもちょっと悲しい。違わないもん。
お医者さんの事、悪く言わないで。


おさかな先生は、答えは言わなかった。
私が考えるヒントをいっぱいくれた。

とてもうれしい。ありがとう。
でも今知りたい。答えを知りたい。教えて、苦しい。

先生は、もう一度教えてくれました。
「わからないことを、楽しみなさい」

先生、たすけてよ。
私が時間と仲良くできるのは、まだ先のようです。

でも、先生が悲しむと嫌だから、一旦自分で考えてみる事にしました。

う~~ん……
「どっちでもいいのかな。障がい者も健常者も同じでいいのかな」
「でも違うって大事な気がする」

今まで出会った人を思い返してみよう。

障がい者と呼ばれるA子ちゃんは、「あなたとは違う」って目でみてくるし、入院先で出会ったB子さんは「同じだね」って笑ってくれる。

でも私は、B子さんのこと「怖い」って思ったり、「同じ」って思ったり
色々思う。
A子ちゃんと違って寂しいけど、違う事がうれしくもある。

夫は、どう思ってるだろう。
「障がい者でも大丈夫だよ」って言ってくれた。

それが一番、うれしかった。ありがとう。


今は、わからなくてもいいか。
ずっと、なるべく楽しく考えていこう。

おさかな先生、わたしって障がい者ですか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?