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漢方を利用する歯医者さんはどれくらいおられるのでしょうか?

 子供のころから現在まで、歯医者さんには何度かお世話になってきましたが、漢方薬を処方された経験はありません。どうやら、歯科診療でも保険で処方できる漢方薬があると聞きますが、実際どれくらいの歯医者さんが処方されているのでしょうか。

 通常の医療保険で保険適応となる漢方薬は148種類あります。一方歯科診療では11種類が健康保険でカバーできるようです。実際に歯医者さんがどのように処方されるのか、私にはわかりませんが、歯痛はもちろん、オーラルケアという側面から漢方薬は利用できるだろうな、と思っています。常勤の歯科医がいる病院は少ないですが、病院にやってきて入院患者さんの歯の治療をしてくれることは少なからずあります。そういったとき、咀嚼や嚥下機能といったところまで歯科医が診てくれることもありますから、医師と連携していろいろと漢方薬を利用できるのではないかと思います。私から見て、お口の不調に使えそうで、歯医者さんが処方してくれそうな漢方薬を挙げてみます。

 歯が痛む、といったときには立効散(りっこうさん)です。痛いところに馴染ませるように服用するとされます。保険適応は、「抜歯後の疼痛、歯痛。」ですが、口腔内の全般に効果があります。処方の名前は、立ちどころに効くということからだそうです。幸か不幸か、最近そのような歯痛に悩まされたことがないので、実体験はありません。

 口腔ケアとして、歯槽膿漏が問題になることも多いと思います。歯と歯茎の間に膿がたまってしまうやつですね。これには排膿散及湯が効果的とされます。これも、私自身は経験がありませんが、しばらく服用することで歯茎がすっかりきれいになったという報告があります。

 口のあたりの神経痛や痛みに対して、葛根湯が適応となります。葛根湯は上半身の痛みや炎症に効果がありますから、お口周りの痛みにも効果があるのでしょう。

 口内炎で歯医者さんにかかることはないかもしれませんが、口内炎もお口の痛みが出てきます。半夏瀉心湯や黄連湯が利用できます。

 お口は、食事をとる最初のステップですから、食欲不振などにも歯科医がかかわることもあるでしょう。そういう時には、補中益気湯や十全大補湯を利用できるのではないでしょうか。

 皆さんは、歯医者さんで漢方薬をもらったことは有りますか。私は経験がなく、最近時おりお口チェックに行く歯科医院も、漢方薬をだしそうな雰囲気はありません。歯科医で漢方を処方するというのは、少数派なのでしょうかね。

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