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樹脂の珠から本真珠へのお直し

こちらは先月、珠をすべて交換するお直しをさせていただいたロザリオです。

ヨーロッパ巡礼の記念のものをずっと大切にしていらっしゃったそうですが、樹脂と思われる珠の表面がポロポロはげてしまったため、ご自身でご用意くださった本真珠をお預かりして、すべて交換させていただきました。

今回は、繋ぎ直す金具にすべてシルバー925を使い、全体のバランスとお祈りのしやすさを考え、珠の間にひとつずつ、ひねりの入った輪を加えています。

また本真珠は金具を通す穴が細いため、柔らかいシルバーでも切れることがないよう、ひとつひとつ「めがね留め」という、両端をしっかり巻いて留める方法で仕上げさせていただきました。

メダイは裏に聖遺物付きのファチマの聖母、クロスの中央には奇跡をもたらすとの信心で有名なプラハの幼児イエス様(王冠を被り、左手には世界球を携えておられます)と、とても素敵なロザリオです。

これからもどうぞ、長く大切にお祈りくださいますように。

このたびはご依頼いただき、ありがとうございました。

かつては長崎の神学校や修道院で受け継がれてきた、手編みのロザリオ「長崎編み」。伝統を受け継いでいけるよう、ひと目ひと目、祈りを込めて編み続けたいと思います。