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生きることは、食べること。

「感謝する」という習慣は、とても良いことだと思います。私は「ありがとう」という言葉が好きです。なるべく出し惜しみなく使うようにしています。
人から言われるのも嬉しいし、人に対して言うのも気持ちが良いです。

でも本当に、心から感謝しているのだろうか。音声として、ただ言葉を発しているだけではないのだろうか。そんな疑問が湧いてくることもあります。

食事の前に「いただきます」と、食後に「ごちそうさま」と言う習慣があります。言わずと知れた、食事が出来るとこと、食べ物に対して感謝する習慣です。日本人ならほぼ全員が声に出した事があるでしょう。
そこで、食事中ずっと、感謝の心を感じてみる事に挑戦してみました。スマホ片手になんで出来ません。集中して、全力で食べるのです。

その日食べたのは、サイゼリヤのミネストローネと、エビとタラコのドリアです。
余談ですが、この組み合わせは非常に美味しく、最近ハマっています。

ミネストローネの野菜を噛み締めます。野菜の栄養が身体に染み渡ります。スプーンを口に運ぶたびに幸せな気持ちになります。農家さん、輸送業者、このレシピを考えてくれた人、調理してくれた人、すべてに感謝です。

エビとタラコのドリアも熱々で提供されます。
口の中で咀嚼されるエビを感じます。水の中で一生を終えられなかったエビです。泳ぎながらプランクトンを食べて、きっと楽しく暮らしていたのだと思います。それがある日突然釣り上げられて、食事として姿を変えたのです。
タラコに至っては、海を見る事も出来ずに一生を終えました。卵から孵ったら、きっと楽しい事もあっただろうし、美味しいものを食べたり、自由に泳ぎまわることも出来たでしょう。
ここでドリアとなって姿を変えたエビとタラコは、そんな日常がすべて叶わなかったのです。
そんな事を考えていたら、私はエビとタラコの一生を食べてるのだな、と実感しました。
感謝の気持ちは否応なしに込み上げてきます。
もちろんですが、魚介とホワイトソースとお米の組み合わせはとても美味しいです。

生きることは、食べることだと思っています。
私達は、たくさんの命と、その一生をいただいていることを忘れてはいけないと思いました。

菜食主義者になるつもりはありません。お肉も魚介も大好きです。
感謝しながら、今日もいただきます。
そして、ごちそうさまでした。

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