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「絶対ヒミツね」に遭遇したら

ヒミツを告白されたり、共有を求めてこられたり、が、気になる。気にしすぎなのだろうか。「これナイショで」「いちおうヒミツってことで」「来週までは部外秘となってます」etc. よく言われてる気がする。多分自分も知らずとよく口にしてるのかもしれない。フツーっていやあフツーなんですけど、これ聞くと瞬間緊張が走る。

だいたいこれらの言葉を聞いた瞬間、「なぜ隠しておきたいことを私に話す??」と戸惑う、その後、なんか蜜の匂いがするー、と引き寄せられていく。で、ついつい「なになに??」と聞いてしまう。が、聞いた内容が理解できなかったり、同調できなかったり、え、なんで黙ってなきゃダメなの?みたいな気持ちになると、処理に困るのだ。
そこで、人から教えてもらった秘密の処理、どうするのが正解?考えてみたくなった。とりあえず、こりゃダメだな、というのから。

不正解その1:忘れる
だいたいこれまでは、ヒミツねって言われたことは忘れることにしようと思っていた。しかしこの歳になって、それではいかんと気づく。頭のどこかに内容だけ残っていて「ヒミツね」と言われたことを忘れてしまっている。「なんかそんな話聞いたなあ、確か・・・・」と口を滑らせる羽目に。残念。

不正解その2:しっかり覚えておく
でもヒミツをヒミツのまま覚えておくことは困難であり、だんだん脳内で変容していくのは仕方がない。そもそもヒミツの内容が正確な情報とは限らない。必死に覚えていても「ヒミツね」といった当の本人が他に暴露することだってある。私はちゃんとヒミツを守ろうとしたのに。。。

不正解その3:記録しておく
ヒミツを記録するのは割とハイリスクな気がする。スマホに?日記に?スケジュール帳に?ああ、でもこれが何かの拍子に誰かに見られでもしたら・・・。ヒミツを守ることよりも「あんたがバラした」と言われる不安で心が壊れる。

なかなかいい対処法が見つからないんだが。
「ヒミツね」を言われる前に「それ聞いていい話?」と確認することもある。聞かない方がいいこともある。聞いてしまった後で「聞かなかったことにするね」は、ほぼほぼ何の役にも立たない。だって聞いちゃってるし。話聞く前には時間戻せないし。
「ヒミツね」は罪深いんだよ。

もっと難儀なのは
「ヒミツって言われたんだけどさあ、あのね・・・」と他人のヒミツを暴露された時。話の流れでは「聞かないでおく」とは言い難いことが多い。
Aさんのヒミツを知ったBさんがCさんに暴露したら、Cさんは「自分がそのヒミツを知っている」「Bさんがバラした」というヒミツをAさんにバレないようにしないといけない、二重の鎖に縛られるのだ。
Aさんは、「このヒミツは私とBさん(そのほかもいるかもだけど)だけ知ってること」と信じている。Bさんは、「Cさんが知っていることはAさんには決してバレない」と信じている。「ヒミツね」は「信頼」の証なのだ。だが一旦バレると「ウソ」「裏切り」「ごまかし」といったネガティブな言葉に塗れてしまう。

もう一つ難儀なのが
「あの人には知られないようにして」と一人に対しての「ヒミツ」だったらまだしも「あの人『たち』には知られないようにして」という、秘密にすべき対象が複数いる場合もしくは複数が共有している秘密。そんなのを耳にしてしまった日には、共有しているグループに強制的に加担させられてしまう。でなきゃ「知られたからにゃあイカしちゃおけねえ、やっちまえ!」みたいにやられちゃうか。

「ヒミツね」はやっぱり罪深い言葉ですよ。なかでも「ヒミツのひみつ」は一番罪深いと思う。そうだ、少女マンガとかで多いかも。フレネミー(フレンド+エネミーの造語らしい、最近学んだ)の常套手段ではないか!これだけでもっと書けそうだわ。
「ヒミツの秘密の。。」の連鎖を考えると、先ほどのAさんは気の毒だと思う。秘密だと思っていることが秘密ではなくなってしまっていることを秘密にされている。あああ、ややこしい。結局Aさんの元々の秘密は秘密ではなくなっている。だいたいBに話した時点で秘密と言えるのか?「二人だけのヒミツ」は、恋の呪文(呪いの言葉)だ。呪いだのろいだ!

当初の疑問に答える時間がやってきた。
「絶対ヒミツね」に遭遇したら
「すぐ暴露する」宣言をする。
どうでしょう?呪いはすぐ払わなきゃ。


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