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越後妻有 大地の芸術祭2022 秋

こんにちは、羽菜こんこ(はなこんこ)です。
まだまだ暑いですが昼夜の寒暖差も大きくなってきて、
空気に少しずつ秋の香りが混ざってきましたね。
私は夏野菜が大好きなので、窓際で栽培している夏野菜たちに「まだまだ夏だよ」と言い聞かせています。まだまだ収穫させてほしいな。

そんな夏と秋が混じり合った先日、新潟県の越後妻有地域で行われている
大地の芸術祭へ行ってきました。

大地の芸術祭はいわゆる「地域芸術祭」と呼ばれるもので、美術館の中に限らず十日町市と津南町の至る所に作品があり、地域を旅しながら作品を楽しむことができます。

「たくさんの失われた窓のために」

こんな感じで広い大地の中に突然作品が現れます。

最近は瀬戸内国際芸術祭や奥能登国際芸術祭などの地域一帯で開かれる大規模な芸術祭がたくさんありますが、越後妻有の大地の芸術祭は2000年から開催されている、いわば地域芸術祭のパイオニア的存在なのです。

わたしは初めて訪れたときから越後妻有の里山風景、人のあたたかさ、ごはんの美味しさ、作品の豊富さの虜になってしまいました。もう本当に大好きなのです新潟。

ということで、どなたかの参考になるかは微妙ですが、1泊2日の越後妻有の旅行記を書いていきます。

1日目【日曜日】


スケジュールを決め越後妻有へ

今回は日曜日と月曜日の1泊2日で大地の芸術祭を楽しみます。
ここで大切なのが

・火曜日と水曜日は休祭日
・9月5日からの秋会期では土日祝限定公開の作品が多い

という2点です。
これを頭に入れた上で、作品の巡り方をあらかじめ決めておくのが良いと思います。大地の芸術祭は本当に広範囲で行われているので、見たい作品と作品の間の移動に1時間以上かかるというのもあり得ます。

行き当たりばったりももちろん楽しいのですが、私は1泊2日という限られた時間で目一杯楽しみたかったのでガチガチにスケジュールを練って挑みました。旅行ってスケジュール考えてる瞬間が本当に幸せなんだよな〜。わくわく!

車で新潟に向かっている時間もとにかくわくわくしていました。
コンビニで「おにぎり温めますか?」と聞かれて寒い地域に来たぞ〜!とわくわく、うねうねの山道でふと気がついて耳抜きした時も何故かわくわく。あ〜しあわせ!


朝イチで清津峡渓谷トンネルへ

やってきたぞ新潟〜!
朝イチで向かうのは清津峡渓谷トンネルです。
ここは本当に人気のスポットなので、人が少ないかなぁと朝一番で向かうことにしました。結果として朝イチでも人は多かったのですが、日中の混雑の様子と比べれば空いていたのと、渓谷の木々と水の音に包まれて清々しい朝の時間を過ごせたので、朝に来てよかったです。

朝からこの景色をありがとう新潟


大好きな里山ビュッフェでお昼ご飯

その後も奴奈川キャンパスなどを回りながら作品を楽しみ、最高に楽しみにしていたお昼ご飯タイムのために「まつだい農舞台」へ向かいます。

奴奈川キャンパスの鏡

農舞台の中にある「越後まつだい里山食堂」というところが空間も美しく、窓から見える景色も美しく、お食事も地域の季節の食材たちを最高に美味しく提供してくれるのでだーいすきなのです。いつもより胃が3倍大きくなります。

テーブルには美しい里山風景が反射する

食べるのに必死で写真を全然取れませんでした。
3回おかわりに行きました。本当こんなもんじゃないのです、これは3回目のおかわりでやっと正気を取り戻した時に撮影した写真なので量も少ないのですが、本当に本当に美味しいお惣菜がたーくさん味わえるのです。
新潟の山々、綺麗な雪解け水、田んぼや畑、農家の皆さん、調理する皆さんへの愛が溢れます。本当にありがとうございます。

そしてこの農舞台、お食事も美味しく作品もたくさんあるのですが、ぜひ行ってほしいのが「お手洗い」です。すごく、好きな、トイレ。

街の雰囲気を味わいながら作品を楽しむ

引き続き作品を回っていきます。
作品だけでなく、チェーン店が全くない地元の商店だけの通りなんかも、なんだかホッと落ち着いて、少し寂しくて、目に焼き付けながら回りました。

パックマンに夢中になる

こちらは1日目に回った中でも印象深かった「黄金の遊戯場」での1枚です。
古民家に足を踏み入れるとそこは品があるとは言い難いギンギラな空間。
入った瞬間は「え……?」となるのですが、ギンギラや神様仏様、物の怪たちのいる空間にもすぐに慣れ、里山の中を歩き回り浄化されたはずの自分がなんだか俗っぽくなっていくのを感じました。
そして最終的にはこのようにギンギラ空間でパックマンに夢中になっていました。この置物、何か意味があるのかな、これってあの地方のお面だよね……そんな風に鑑賞していた自分はもういません。とにかくパックマンです。とにかくクリアしたいのです。最後には自分も黄金の遊技場に取り込まれたのでした。

ホテルベルナティオに宿泊

暑い中里山を歩き回り、気持ちいい汗をかけました。
十日町にある「あてま高原リゾート ホテルベルナティオ」さんにチェックインします。

前回大地の芸術祭に来たときは学生で、ものすごくお安い民宿に宿泊しました。あまりの安さに少しビビっていましたが、お母さんが優しくて、ちょっと薄めのお布団がなんだか安心して逆によく眠れて、朝ごはんがとっても美味しくて……。最高の思い出になりました。

今回は民宿ではなく、温泉や朝食バイキングを楽しめるホテルに宿泊してみることにしました。越後妻有はどこも里山風景が美しく、美味しい食材もたくさんあり、温泉も有名なので、民宿でもホテルでも旅館でも、どこを選んでも良い体験ができるのではないでしょうか。

夜ご飯を食べ、予約しておいた貸切の家族風呂でリフレッシュをしたら、旅の醍醐味である地方局のテレビ番組を流しながら今日感じたことを書き出しておきます。存じ上げなかったアナウンサーさん達、初めてみる新潟の企業さんや施設のCM……それだけで心躍ります。わたし、今新潟にいるんだなぁ……。

2日目【月曜日】

朝食ビュッフェ

十日町のまぶしい朝日とテレビから聞こえる知らないアナウンサーさんの元気な声で目覚めます。そうだ、新潟にいるんだ私……。

朝食は楽しみにしていたビュッフェです!
雪の下人参のジュースやヤスダヨーグルト、長岡のしょうがらーめん、コシヒカリのおにぎりやコシヒカリの米粉を使ったクロワッサン……。本当に本当に美味しかったです。
朝7時の胃袋とは思えないほど食べてしまいました。理性を失っていたので写真がないのが残念です……。

ここでヤスダヨーグルトの美味しさに恋をした私はお土産屋さんでヤスダヨーグルトを買い、地元に帰ってきてからもヤスダヨーグルトの取扱店を探し歩き執念で発見しました。


地域の実情と向き合う

「最後の教室」

2日目もどんどん回っていきます。
ここまでたくさん書いてきたように、越後妻有はとにかく魅力的です。

ただ、作品を回る中でこの地域の高齢化や過疎化を目の当たりにすることになります。空き家や廃校を舞台にした作品も多く、それらを鑑賞する中で、地域の実情と向き合うことになります。

人がいなくなった時、残された空間や記録はどうなるのか。
冬は雪に覆われ静かな眠りにつくこの地で、険しい山の中にあるこの地で、
人はどう生きてきたのか、どう生きていくのか。
アートで地域はどう活性化するのか。

たくさん考えた、本当に濃厚な2日間でした。

MonETでお土産を購入

さて、そろそろ帰らなければいけない時間です。
越後妻有里山現代美術館 MonET で作品を鑑賞し、ミュージアムショップでお土産を購入しました。松代の関口製菓さんが作っていらっしゃる「はっか糖」、感動の美味しさでした……。低血糖になりやすい私のこれからのお供になりそうです。

「Force」写真では伝わらない感覚

MonETは大地の芸術祭の拠点施設で、カフェがあるので食事もできますし、隣には道の駅が、近くには商店街もあります。お土産のお買い物におすすめのエリアです。

鑑賞メモ

とっても名残惜しいですがサービスエリアでたれカツ丼を食べて新潟とはお別れです。本当に行けてよかった。この夏最高の2日間でした。

最後に、作品を見て感じたことを書き出したメモを載せてみます。
作品を見たその日のうちに勢いで書いているものなので、少し時間が経った今ではまた別の捉え方になっているような作品もありますが、見た瞬間に感じたことを忘れずにいたいと思っています。


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