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【Carnation カーネーション】母の日、手から手へ。

フリルのような花びらを幾枚にも重ねた愛らしい花姿のカーネーション。世界的にも菊やバラに継ぐ流通量を誇ります。冬は20日ほど、夏でも1週間ほど日持ちするお花で、長く楽しむことができます。

【カーネーションの歴史】

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カーネーション栽培の歴史は2000年前といわれています。古代ギリシャ・ローマ時代にはすでに人々の手によって栽培されていました。
その当時のカーネーションは鑑賞するためだけでなく、食用としても使われていたそう。

16世紀頃には、「カーネーションの種類をもっと多くしよう!」と、イギリスで品種改良が進められていきました。最初は、白や赤などの品種から作られたそうです。ここで、野生種にはなかった[母の日の花としてなじみ深い赤いカーネーション]が誕生しました。
17世紀頃には、さらにさまざまな色の品種が開発され、形も大輪のものから八重咲きのものまで作られるようになりました。

その後フランス、アメリカと品種改良の舞台は移り変わり、現在流通している品種に近いものが続々と作られていきました。現在でも、カーネーションの品種改良は、ヨーロッパを中心に盛んに行われています。

幸せを願う青い花【ムーンダスト】
1997年には、遺伝子組み換え技術によって、自然界にはない青色色素をもつ"ムーンダスト"という品種も誕生しています。
ムーンダストという名前は、「月のようにやわらかな包容力のある花であってほしい」という思いが込められています。また、「永遠の幸福」というプレゼントにぴったりな花言葉もあります。画像2

なお、日本にカーネーションが入ってきたのは、江戸時代初期頃でした。当時の貿易相手国であったオランダから持ち込まれたそうです。
そのため、現在もカーネーションの和名には、阿蘭陀石竹(オランダセキチク)・阿蘭陀撫子(オランダナデシコ)があります。
明治時代の終わりには、東京で栽培されるようになり、大正時代には全国に広まりました。

【母の日、なぜカーネーションを渡すの?】

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「母の日」が生まれたきっかけとなった人物は、アメリカのアンナ・マリー・ジャーヴィス(Anna Marie Jarvis)という女性です。
彼女の生涯から、カーネーションが母の日のシンボルとなった由来がわかります。

ある日、アンナ・マリー・ジャーヴィスは、自分を苦労して育ててくれた母の命日に追悼の意を表し、母が好きだった白いカーネーションを教会の祭壇に飾りました。
“亡き母をしのぶ”という花言葉の白いカーネーションをたくさんたむけ、偲ぶその姿は、参列者に大きな感動を与え、全米へと広がっていきました。

母の日についてもっと詳しく知りたい方はコチラ▼


【名前の由来】

カーネーションの名前の由来で、代表的なのは2説あります。

--①--
カーネーションの香りには酒酔いを防ぐ効果があると信じられており、酒席ではカーネーションで作った冠飾りを頭に載せていました。
この冠飾り(coronation)のコロネーションがなまって、カーネーションになったといわれています。
--②--
カーネーションの花の赤色が、人の肌の色に似ていることから、ラテン語で「肉体」を意味するcarnが語源だとする説があります。

【カーネーションの香り】

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カーネーションに香りがあるのはご存知でしょうか?
甘くて少しスパイシーな香りがします。この香りには香辛料の成分が含まれており、ヨーロッパでは古くからブドウ酒や料理、香水の原料に使われてきました。花が開いてくるにつれて、香りが濃厚になってくるので、ぜひ楽しんでみてくださいね。

【カーネーションのケア】

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①葉を落とす
水につかる部分の葉を取り除きます。
②茎の長さを決める
花瓶の高さに合わせて茎を切る位置を決めます。本数が少ない場合は、茎の長さ:花瓶の高さ=2:1が目安です。
③花瓶の水は中水
カーネーションは水の汚れに敏感な花なので、器の水はなるべく毎日替えてあげましょう。フレッシュフラワーフード(切花鮮度保持剤)を使うと、ぐんと長持ちします。

色彩や花姿のバリエーションの豊かさが魅力。
ぜひ、お気に入りのカーネーションを
見つけてくださいね!

【和名】阿蘭陀石竹(オランダセキチク)
阿蘭陀撫子(オランダナデシコ)
麝香撫子(ジャコウナデシコ)
【学名】 Dianthus caryophyllus
【科・属名】 ナデシコ科・ナデシコ属
【英名】 carnation、Clove pink
【原産地】 南ヨーロッパ、西アジア
【開花期】 4~6月


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