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コロナで日本に帰るまで

コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月24日にイギリスから日本へ緊急帰国しました。

帰国に至るまでの現地の状況、私自身の心境を書いておこうと思います。


2月22日 コロナはアジア諸国の感染病

この頃イギリス内の感染者数は10未満、日本は90

2週間授業を休んで参加したインターンが終わり、イギリスへ帰国

イギリスへ帰る数日前から3週間に及ぶストライキが始まって、その間の授業が全部なくなった。これはまじで激おこ

イギリス政府からは、過去14日以内に日本を含むアジア諸国への渡航歴があり、体調が悪くなった場合NHS(国民保険的なもの)に連絡するように言われていた。

まだコロナは中国とその周辺で流行している感染病、という認識


3月5日 アジア人に対するコロナ差別

この日の感染者数は116、2日前に初めての死者が出た

コロナに対する緊張感はほとんどなかったけれど、一応日本出国後十分時間が経つのを待ち、自分はコロナを日本でもらってなさそうということを確認してロンドンへ遊びに行った。

コロナに対してちょっとやばいかもと思ったけれど、特に特別な対策はしない。むしろ、NYでマスクをしていたアジア人女性が殴られたっていうニュースが流れてたし、ロンドンでもアジア人が無理やりバスから降ろされたなんて話を聞いてたから、マスクをして出歩いて差別される方が怖かった。

実際、差別的なものは全く無く、無事ブライトンへ帰れた



3月12〜14日 感染者数急増

数日前から徐々に増え続けていたけれど、この3日間で感染者数が590から1140に急に跳ね上がり、日本の感染者数を余裕で超えた。

流石にブライトンでもちょっとしたパニックになり、スーパーが品薄状態になった。

ここからコロナの勢いはとてつもなかった....

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3月15日 身近に迫ってきたコロナの影響

この日の感染者数は1391

この日はブライトンのレストランでバイトしてた。少しお客さんが少なかった。

ロンドンの日本人学生は学校から帰国要請されたこと、隣の大学では授業がオンラインになったことなんかをバイトの子から聞いて、少しずつ自分にも迫っているなぁと感じた。

でもこのとき自分が日本へ帰るなんてことはこれっぽっちも考えてなかった。



3月16日  英国首相の記者会見

この日の感染者数は1543

3週間のストライキがやっと終わり、久しぶりの授業だった。が、授業の途中で学校関係者全員に、今週の授業は全て中止、来週からオンライン授業に移行すると連絡がきた。

コロナの影響が少しずつ身近に迫ってきて、感染拡大防止するには仕方がないと理解はできても、3週間ストライキで授業無くしてこれからも授業ないって言うのは冗談じゃないよ!って言うのが本音。

そしてこの日の夜、英国首相ボリスジョンソンの記者会見が放送された。

原文は↓

特に衝撃的だった内容は、

"本日,緊急事態のための科学顧問団(SAGE)によれば上昇カーブが急成長する部分に差し掛かっているため,さらに対策を進める必要がある。もし抜本的な対策を講じなければ,5日から6日ごとに件数が倍増する可能性がある。"

このときすでにヨーロッパ諸国はロックダウンしていて、ヨーロッパに留学してた友達が次々と帰国していくのをSNSで見てた。ボリスジョンソンが言う、この5、6日よりも前に行動しなければ...と言う気持ちになり、この日初めて帰国を考えた。



3月17日 政府、学校からの帰国要請

この日の感染者数は1950

毎日すごい勢いで感染者が増えていく...

帰国を考えたとはいっても、こんな素敵な生活をすぐやめられるわけないじゃん...

この大学に入学するために相当なお金と時間と努力をかけたんだよ....

交換留学生じゃないから日本に帰っても受け入れてくれる大学ないんだよ...

なんてグズグズしているところに外務省からも学校からも日本へ帰れとメールが届く。これはかなり悲しかった....

冷静になって考えて、

この頃まだ日本はイギリスよりもマシな状況にあったこと、もしイタリアのような惨事がイギリスで起きて自分もコロナにかかった場合、パンク状態の病院で移民として治療を受けるのが怖かったこと、などを理由に帰国を決意。

ちなみにアフリカや南アジア諸国からきていた留学生は、いくらイギリスで医療崩壊が起きようとも、政府の指示が行き届いていなかったり、医療の発達していない自国へ帰るよりも安全といって今もイギリスに残ってる。それも納得。



3月18日 帰国決意、飛行機予約

この日の感染者数は2626

飛行機のチケットを予約。出発予定日は22日。最後に晴れたビーチを見たくて、天気予報を見て晴れの日を待って日を決めた....



3月19日 ダンボール不足

この日の感染者数は3269

怒涛の荷造り開始

もうイギリスに戻らない覚悟なので、スーツケースに入らない荷物は全てダンボールで日本へ送ろうとしていた。

しかし同じことを考えている学生が本当にたくさんいて、大学内の生協やカフェ等でダンボールが消えた。私はダンボール戦争に負けたので街のスーパーまでもらいにいくことに...



3月20日 また会う約束

この日の感染者数は3983

友達に日本へ帰るねと連絡したら最後に会おうよと言ってくれたので寮のすぐ裏をお散歩した。この時の写真を見るたびに、ものすごくイギリスへ帰りたくなるよ...

また会おうねって約束してお別れ

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3月21日 イギリス最後の日

この日の感染者数は5018

イギリス最終日、大学横のすごい綺麗な森にでも行こうかと思ってたのに、就活用の自己アピール動画編集に追われていた...

ただ、この動画作成の資料用にブライトンの街中で撮影していたので、この就活のおかげでいい思い出が残せたなぁと今は思ってる。


3月22日 快晴の出発日

この日の感染者数は5683

待ちに待った晴れの日...

空港行きのバスに乗る前に少しビーチに行った。

冬が過ぎて暖かくなってきた最高のビーチ日和で、普通ならもっと人がいたんだろうけど...

コロナが収まったら、また賑やかなビーチでみんなでビールのみたいな...

それまでしばらくばいばい

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