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五七五のつぶやき(1)

水音に 銀糸金糸の すすき原
(みなおとに ぎんしきんしの すすきはら)

歩いて10分程度ゆくと、川があります。
川の殆どがすすき原になっているような細い川です。
川沿いを歩いていても聞こえてくる水音は小さく柔らかいものでした。

午後半ばくらいにそちらに歩いてゆくと、山間に沈みかけた太陽の光で、すすきが柔らかく光っているのを見ました。
まるで、銀や金の糸が織り込まれたように、やわらかく、風にうなずいているすすき原。
小川の音と一緒にリズムを刻んでいるようでした。

簡単に詩を綴ります。

トクトクと
川の鼓動にあわせてか
糸編み羽衣ススキ原
うなだれ
もたげ
頷くように
銀の糸に
金の糸
重なり
あわさり
ひろがって
ススキ野原の風呂敷が
川辺にゆったり
ひろがって
日の光を受け
淡く照る
ススキ野原の織物は
トクトク小川に
ゆれている

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