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親子関係で傷ついた人格を癒す2話(全3話)

親子関係で傷ついた人格を癒す2話(全3話)

今回は「自我の形成」について


この文章の中で「自我」とは、

「自分とは何か」について、
自分が自分に対して思うイメージのことです。

幼少時代の子供は、1話にあるとおり
親の自分に対する言葉、態度、行動を
疑うことなく自分の中に取り込みます。

自分を否定する毒親に育てられると、

「自分はダメだ」

「自分には価値がない」

「自分は必要とされていない」

という思いを抱えることになる。

この2話では、

その思いを抱えたまま学生時代、
社会人時代を過ごす過程を話していきます。

自我は人間の脳が成長するつれて、
どんどん大きく強くなる。

小学生になる頃には、大きく強い自我が
できあがっています。

どんどん大きく強くなった自我は、
自我という色メガネを通してしか、
この世界を見ることが出来ません。

毒親育ちの人は、自己否定感が強い自我を
通して世界を見るので、世界は怖くて
敵ばかりだと心の奥底では感じています。
(意識化できない人も多くいます)

また、ここには自我の性質である
「投影」という心理も働いています。

子供は親を人間のモデルとして採用します。
「人間とはこうだというイメージ」です。

そして、その人間モデルを周りの大人や
不思議なことに同年代の子供にも投影する。

そうすると、心の奥底では周りは自分を
否定する敵だと感じるようになります。

すべての子供の中に純粋さがあるので、
仲の良い友達も出来ますが、
大人になって振り返った時、
心を開いた付き合いではなかったと
分かります。

悲しいことですが、毒親に育てられると心を開くことはとても怖いことなのです。

なぜなら心を開いて否定されたりすると
自分が終わってしまうという恐怖を
持っているから。

人間にとって最も受け入れがたいことは、
「自分そのものを否定されること」
です。

自我は思考することで、「自分」という
イメージを保ち強化します。

思考の性質の1つに、
「継続反復性」があります。

一度、覚えた考えは継続するように脳の中で保管し、そして同じ状況になれば反復する性質です。

思考は、同じことを繰り返します。
潜在意識とは、意識化しなくなった思考ですから潜在意識と思考の性質は大変よく似ています。


心の奥底で、周りが敵に思えた小学生時代は、
「継続反復性」により高校時代や社会人に
なっても続きます。

思考は体験を創造し、その体験はもとの思考を
強化する。これは、ポジティブな事でもネガティブな事でも。

そして、ここではネガティブなスパイラルに
おちいり、

苦しみに満ちた自我を強化することになります。

さらに、

同じような心の状態が続きますが、多くの
他者と関わるなかで、他者との比較で
劣等感が強くなり、心の苦しみに拍車が
かかります。

しかし、

「陰極まれば、陽に転じる」

あまりにも苦しみが大きく耐えられなくなり、
自分の心と向かい合うことにたどり着きます。

ようやく、苦しみから解放され幸せを感じる
ことが出来る第一歩にたどり着きました。

ここに至るまで、

「自分に打ち勝とう」、

「弱い心を克服しよう」と、

何万回と自分と戦ってきたけれど、
ようやく苦しみのはてに

「ありのままの自分」
「思い通りにならない自分」


を受け入れる大切さを身に染みて分かることが

出来るようになります。

次回3話は、

「親子関係で傷ついた人格を癒す方法」です。





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