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指輪をつけるくだらない理由

私は結婚指輪をつけています。

実は1年程前にサイズアップをしてもらいました。
あるとき、指輪が抜けない……と気づき、なんだか怖くなって、なんとか指輪をはずしたのです。その時はもうこのままはずしたままでいいかという気持ちでした。

仕事柄、経営者と話す機会が多く、それも9割方男性で最近は経営者が年下、下手すりゃ息子か?! ぐらいの方の事業の相談もあります。人生の大先輩から息子ほどの若い経営者さんまで支援をさせていただきます。

私が住む地域は田舎なので、うわさは光ファイバーよりも速いので、あっという間に広がります。男女の話ともなればありもしない尾ひれがついてしまったりもしそうです。なので、経営者さんと話をするときに事務所で二人きりにならないようにしたり、変な誤解が生まれないように気を使います。

そんな中、私、結婚指輪をはずしたんですよね。別に誰も気づかないようなことなだし、自分自身指輪をつけていないことにだんだん慣れていったのですが、私の素性を知らない人や初対面の方と話すとき、指輪をつけていないことが私の中でちょっとしたひっかかりになっていることに気づきました。

なぜだろう

私の仕事は、経営者さんの支援をすることなので、事業に関することを根掘り葉掘り聞くことになります。経営者さんの思いを言語化するために、今に至る経緯を聞くことも多く、何年も遡って話をしてもらうこともあります。なぜ? なぜ? と質問をたくさんします。すべては経営者の方の人となりを知るためです。そういった類の話を繰り返していると、

「この人、俺に気があるんとちがうやろか。きもい」

なんて思われないかと気になるのです。これが私のひっかかりだったのです。我ながらくだらない理由だと思います。

でも、
なので、
「私は結婚しています。あなたの事業に興味はあるけれど、あなた自身に興味はありませんよ」
というアピールを結婚指輪をつけることで実現させようと思ったんですよね。
本当にしょうもない話だとわかっているのです。
でも、気になるんです。こういう感覚って男性にはないのかな、なんて疑問に思います。

結局、支援先の芸術家のGくんが、アクセサリーの製作をされていたので、指輪のサイズアップについて相談して、無事サイズアップが完了しました。
キズでくすんでいたプラチナはピカピカになって私の手元に戻ってきて、久しぶりにはめてみると、しわしわの手にピカピカの指輪で、少々はずかしくなりましたが、なんとなくしっくりきたのでとても満足でした。

 実際に経営者さんに変な勘違いをされたりすることなどないのだろうし、すべては自分の問題であることが明らかなのですが、こんなことでのびのびと仕事ができるのですから、単純なものです。

 こうやって、また私の日常が取り戻せたという話でした。ほんとくだらない……

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