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ちょこぽじ08

【選択肢を狭める】

 色んなブランドのものをミックスするのが楽しい、とか。
 プチプラをうまく組み合わせるのが醍醐味、とか。
 お洒落なひとは言うけれど。
 全然センスが無くて、店員さんに勧められると断れなくて。
 衣類のお買い物が苦痛、な人間には全くもって理解できないのです。
 見た目によらず気の弱い、そしてセンスの無い私は。
 そのおかげで若い頃はまさに右往左往、優柔不断。
 ファッション難民と化していました。
 何を読んでも、見ても、友達と一緒にショッピングしても。
 いいな、と思うものと似合うものは違うし。
 組み合わせ方だって、ブランドやメーカーが違うともうお手上げ。
 正直、苦痛でした。

 そこで、三十路を迎えるにあたり決めたこと。
 選択肢を狭める!
 お洋服ならA社系列だけ、靴はブランドBのだけ、みたいに。
 もうそこしか見ない、それしか買わない。
 気に入らなかったら、次の新作を待つ。
 無駄に買わない、無理矢理買わない、をモットーにしてみました。
 ファッション大好きなひとからすると、理解不能かもしれませんが。
 どうやっても悩むなら、悩む要素を少なくすればよい、という発想です。
 流行を追う、というよりも決めたブランドの方向性を追う。
 そこが気に入らなくなったり、似合わないと思ったらまたどこかを探してそこ一本槍。
 端から見ればワンパターンかもしれないけれど、自分自身はものすごく気が楽になるし、ショッピングも心持ち楽しくなってきました。
 
 物事において、選択の幅を広げるというのはとても大事だと思っています。
 職業でも趣味でも恋愛対象でも。
 ただ、広すぎて多すぎて溺れてしまうなら、その分野に関しては思いきって狭めてしまう作戦というのは、意外と有効みたいです。
 自分で決めた中で選んだものは、自信を持って”お気に入り”と言えるから。

 有り難いことに、四十路を過ぎてから、お洒落ですねと声を掛けていただくことが増えました。
 胸を張って歩けているからだと思います。
 選択肢を狭めること。
 ちょこぽじ精神のひとつ、だったりするのです。
 

道産子の津軽在住2児の母。登校拒否長女との日々雑感と、しあわせに生きる”ちょこぽじ”のススメ。