誰も知らない(私のクリスマス)

明日はクリスマスイブ。
クリスチャンでは無いが、子供の頃日曜学校に通っていたり、ガールスカウトにも所属していたこともあって、クリスマスには相当の思い入れがある。とはいえ『結婚したら、子供ができたら、毎年素敵なクリスマスを過ごすんだ!』というのは、良くある願望だと思う。

結婚して男の子が生まれた。

安っぽくない、シックな、そして大きくも小さくもない、最高に素敵なクリスマスツリーを海外から輸入して買おう!と、ネットを漁りまくった。なかなか気に入ったのが見つからず、1年目は「まだ、赤ちゃんで判らないから、今年はいいや。来年は絶対素敵なクリスマスツリーを買うぞ!!」と意気込んでいた。が、その後夫と不仲になり、次の年は「素敵なクリスマスツリーを買うような素敵な家庭じゃねーー!」と素敵なクリスマスツリーを買う夢は失われた。その後、私は離婚することとなった。

そこから息子との二人暮らしが始まった。クリスマスツリーの夢は小さくあったが、なんだかんだで結局ツリーは買わなかった。

息子は今18才。

たぶん、明日が二人で過ごす最後のクリスマスイブになるだろう。クリスマスの夢は家庭と結び付いている。ささやかな母子家庭だが、私が築いたかもしれないここに確かにある家庭と、さよならするのはもうすぐだ。

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