dance。
動かなくなった時計を見て
もうこんな時間なのねって焦る
何度目かの朝を迎えたの
外は随分と明るいのに
昨夜の残像はまだ
ベランダの隅に落ちている
エッグマフィンを作ったの
囓った瞬間半熟の卵が滴って
真っ白なお皿に月が生まれた
眠りたくて眠ったんじゃないって
変わり果てた世界を嘆く眠り姫に
春の花の名を冠した珈琲を
来客を告げるベルが鳴る
テーブルを抜け出した月が空に還れば
舞踏会がはじまる
ねえ踊り方を教えてよ
動かない現実を見て
もう時間がないのよって焦る
何度目かの輪廻を迎えているの
描く未来は随分と明るいけれど
昔々の過ちの影を
戒めのように心に落として
共同創造は笑顔のために
争いや諍いに涙がこぼれても
真っ暗闇に光が生まれるように
春眠不覚暁なんて通用しない
叩き起こされた姫君たちに
二度とない春の祝福を
来客を告げるベルが鳴る
舞踏会がはじまった
舞踏会がはじまった
ねえ踊り方を教えてよ
好きなように踊っていいよ
そう、好きなように、好きなだけ
hana 言葉の海
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