発達障害だと気付いたきっかけ

「君には生産性がないから雇う意味がない」と上司に言われ、当時勤務していた会社を3か月でクビになったのが病院に通うきっかけだった。それまでも仕事を転々としていて、転職回数でいうと20回はしたと思う。会社の雰囲気が合わないとか人間関係が悪いとか仕事量が多いとか、うまくいかないのはすべて会社のせいにしながらも薄々違和感は感じていた。

思い返してみれば、どこにいっても浮いてるし、友達はほぼいないし、周りが楽しくおしゃべりしている場は居心地が悪いし、周りがサラッとこなす仕事も私は時間がかかる。ネットであれこれと検索していくうちに発達障害にたどりついた。携帯アプリの診断テストも試してみたが、結果は病院にいきましょうだった。

自宅近くのメンタルクリニックに連絡をしてみたが、予約を取れるのは2か月先ですぐの通院は無理だった。そこで役所で定期的に開かれていたこころの相談室に行って相談してみることにした。無料で臨床心理士の先生が話を聞いてくれるものですぐに予約が取れた。

臨床心理士の先生にこれまでの話をしたが、「あなたは話していても普通だし発達障害ではない。でもそこまで言われるってことはなんかあるんだろうから病院で検査しましょう」ということで、通院できることになった。色々な検査をした結果、発達障害であることと知能指数が低いことを先生から説明された。

診断がおりて自分の努力不足ではなかったんだとホッとした気持ちが大きかったが、先生から「よく今まで会社で働けてたね」と言われて自分が思っているより障害の程度は重いんだと知りなんとも言えない気持ちにもなった。

当時はひどい上司だ!パワハラだ!と腹をたてていたが、今思い返せば上司も同僚も私の対応に苦慮していたんだろうと思う。あの時の上司の言葉がなければ私は今も違和感を抱えながら苦しい社会生活を送っていたと思うので、今となってはありがたかったと思っている。


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