鍼灸師が知っておきたい痛みの基本(前編)
こんにちは!HAMTプロジェクト編集部です。
今回は特別編!テーマは在宅鍼灸師にとって最も知っておきたい「痛み」!
「痛み」の専門家であり専門学校の教員もされている鍼灸師shunsaquさんによる記事になります。
shunsaquさんは慢性疼痛診療ガイドラインにも関わっていたそうです。
痛み治療を深く学びたい方はこちらも購入してみてはいかがでしょうか。
全2回の記事を通じて基本をしっかり学んでおきましょう✨
はじめまして!佐原俊作(shunsaqu)です。現在、大阪の専門学校で教員をしています。
私はこれまでご縁があり、“痛み”の研究や“あマ指師、はり師、きゅう師の痛みの教育”の研究などに携わる機会がありました。その経験から今回は“痛み”をテーマに書かせていただきました。
皆さんに痛みについてあらためて考えてもらうきっかけになれば幸いです。
1.痛みを学ぶ意義
皆さんは「痛み」についてどれくらいのことを知ってますか。
多くの人は”はりきゅう理論”の中で触れていたと思います。しかし、詳しく学ぶ機会はそう多くはなかったのではないでしょうか。学校のカリキュラムでは時間が限られており、痛みについての学習に時間を割くことが難しいのが現状です。
では、鍼灸の適応となる症状や疾患はたくさんありますが、その中で療養費の対象となる疾患はいくつあるでしょうか。
以上の6つの疾患が療養費の適応となる疾患です。これら全ての疾患の共通点は、どれも「痛み」を伴うものである、ということです。鍼灸治療はエビデンスが少ない、と耳の痛い言葉を聞くことがありますが、療養費の適応になるということは「効果が期待できる」治療法といえます。そのため、鍼灸師は痛みについて知っておくことが重要です。
また、国民生活基礎調査(2019年)では有訴者率の上位を占める疾患は、男性では「腰痛、肩こり、咳・痰」の順に、女性では「肩こり、腰痛、手足の関節が痛む」の順に多く、痛みを伴うものが上位を占めていることが分かります。
このように、日常的に痛みを感じたり、痛みについて悩む人は多く、我々はそのような人と接する機会が多いです。鍼灸には様々なスタイル・流派がありますが、痛みについて、一般的にどのようにとらえられているのかを整理しておくことで、痛みを抱える人の一助になれると思います。
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