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逆算思考ではなく、「順算思考」という考え方を知りました

こんにちは、るのーです。

今日ご紹介するのは、「順算思考」という考え方です。
(逆算思考、ではありません。)

Web音声コンテンツのVoicyでご活躍中の、jMatsuzaki(じぇー・まつざき)様。
タスクシュート、というタスク管理アプリの開発・販売を手掛けるドイツ在住の経営者。
「10分で集中力アップラジオ」という番組を放送されています。


人間の思考や潜在意識の働きに対する深い洞察がお得意で。わたしのような凡人にも、ハッ、と気づかせるのです。


明快なロジックで抽象概念を言語化し、腕利きのシェフが「これ、解体できるシロモノ?」と思うような巨大な深海魚を、きれいなお造りにして、食卓に並べてくれるような包丁さばきをお持ちです。

私、個人的に、ここ数年で最大級にインパクトのある気付きを得たものですから、皆さまにもぜひ投げかけさせて頂き、ご感想など頂けましたら幸いです。




順算思考とは


順算思考とは、今、必要で重要と思われることを、着々と積みあげていく。
言葉どおりの考え方、ものごとの進め方だといいます。

そして、順算的にものごとを考え、進めていくのには、「洞察力」が必要、とjMatsuzaki様は考えておられます。

順算では、「今」を起点にし、「今」必要なことを、観察に基づいた「洞察」で決定し、行動を起こしていくことになります。

キーワードは、「洞察」。
分かったつもりワードの堂々第一位に輝きそうなワードでありまして、良い機会なので、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのChat-GPT様に、「小学生でも理解できるように」と条件をつけて説明頂きましょう。


洞察は「よく見て、よく考えることで、大切なことや真実を見つける力」と言えるかもしれません。それは、パズルを解くように、物事をじっくりと観察して、隠れているヒントを見つける能力なんです。たとえば、友達が笑顔を作っていても、その笑顔の裏に何か気になることがあるかもしれません。そんなときに洞察を使って、その人の気持ちを理解しようとすることもできます。 

/Chat-GPT3.5


今、同じとき、同じ瞬間に生きて動いているものごとや、人。
それらを相手にしたとき、一番大事なことは、「じっくりと観察」し、「隠れているヒントを見つける」能力。

どうやら、単なる「思考力」とは表現が違っているようであり、納得の説明だ、と膝を打ちました。

しかし、順算思考について理解するためには、その対抗馬として有名な「逆算思考」について、考えることを避けては通れません。



逆算思考、そしてそれを止めるべき理由


逆算思考とは、いわずもがな。
ゴールを決めて、そこへ至る中間ステップを特定していく考え方です。
もはやビジネスパーソン、主婦、学生問わず、現代生活を生き抜くための3種(くらい)の神器のひとつ、といっても過言ではないのではないでしょうか。

ところが、jMatsuzaki様によると、逆算思考はなんと、

「自己否定を含む」

、んだそうです。
逆算思考が自己否定を含む、とは??

逆算思考って、とても客観的で、どんなビジネスシーンにも応用できて、確実にスケジュール通りにものごとを進めるために絶対に必要な考え方、ではなかったでしょうか??

jMatsuzaki様によれば、逆算思考は、一見するとポジティブに前進する思考のように思える。
しかしその実、逆算思考は、

  • 理想や目的と比較して、「今」に欠けているものを特定し、それを埋めていく、という発想。

  • つまり、未来に対して届いていない、何かが欠けている「今」、という現在認識に至る。


ということなのです。

わたしはかれこれ20年強、この日本の片隅で、ビジネスパーソンの端くれを担わせて頂いております。

が、逆算思考が大事、と指導・育成されたことはあっても、上司から「それは自己否定だ!」と怒られ矯正を迫られ、できなければ評価を下げると脅された記憶は、一度もございません。

むしろ、身の回りにいるエクセレントなビジネスパーソンたちは、こぞって逆算思考の達人であり、実にエレガントに目標を数値化し、中間目標に落とし込み、、、
着々と今期目標を達成していくのを目の当たりにしてきた、ように思います。

さて、逆算思考の、なにがそんなに No Good なのでしょうか。
そのヒントは、人生の「今」をどう評価するか、にあるのです。



人生には「今」しかない

人生には「今」しかない。
未来や過去というのは概念上にしかない。だから、人生のただ一つの実態である「今」、を、概念でしかない未来、に対して「欠けている」と考える思考は、すなわち、ずっと「今」、そして自己を否定していることと同じである。

、、、
私は、どちらかというと、未来や過去を心配しない質(たち)、です。
というか、未来を心配しなさ過ぎ、過去を肯定し過ぎ、今に生き過ぎているため、妻からは「小型犬」または「ハムスター」と呼ばれています。
(とにかく、脳が小さい小動物です)

そんな私にとってすら、仕事においては逆算思考は当たり前の作法でして。それどころか、逆算思考がちゃんとできないことに苦労し、マスターできないまま、はや定年が視野に入る50歳目前。

もっともっと、逆算思考ができるように精進しなければ、と焦りを感じている、くらいです。

そこへ投げ込まれた、「逆算思考は自己否定」。
みなさんは、どう解釈されるでしょうか。



実際にどうすれば良いか

そうはいっても、仕事の現場では、他人との共同作業がほとんど。
そして、ほぼ全員が逆算思考を植え付けられて生きています。

さて、私たちは逆算思考を封じられ、本当に順算思考で仕事ができるのでしょうか、という疑問が残ります。

jMatsuzaki様に、恐れ多くも質問を投げたところ、つぎのように回答下さいました。

  • 逆算的説明資料として、ガントチャートや計画表を作ることはある。しかし、それはあくまで顧客(や関係者)を安心させるためのもの。これを横目に見ながら、自分の仕事は順算思考で行う。

  • チームメンバー全員が順算思考なら、共同でも逆算思考は必要ない。

  • どうしても必要な場面でのみ逆算思考を使うなら有効。


最後の「どうしても必要な場面」とは、例えば〇月△日の友達の誕生日までに、バナナケーキを作らなければならない、といった、比較的厳しい納期・条件が定められ、かつ、やることがひじょ~に明確、なタスクを実行する時。

このような場合だけ許されるのだそうです。

私の質問、
「逆算で決めた中間目標に対して、順算的・前向きに取り組むことが重要では?」

に対しては、

「それを一番やめて欲しい。結局それは逆算思考に全力で取り組むことになっている。」


と明快な回答を頂きました。

なお、jMatsuzaki様によれば、逆算思考は予想通りの結果にしかたどりつけないのに対し、順算思考は予想を超えたクオリティのアウトプットを出せる、とのこと。

私など、小動物の前頭葉(あるかもわからない)であらかじめ考えたゴールなぞ、そもそもが不確実で不安定。
仮に、比較的正しいゴールをセットできたとして、どうしてもそのゴールは、小動物の想像力の内側にあるゴールに過ぎません。

これに対して、順算思考では、「今」必要で重要と思われることを洞察し、集中力を発揮して、ひとつずつ積み上げていく。
小動物の想像力を超えた成果にたどり着くこと、確かに想像できます。

とはいえ、現実世界では逆算思考が必要な場面は多々あります。
会社では、必ずしも期待を上回る結果が求められるばかりでなく、クオリティより納期、という仕事の方が多いかもしれません。

私のような小動物は、おいそれと逆算思考的を手放すわけにはいきません。
しかし、逆算思考が自己否定を含み、「今」を欠けたものとして捉える側面があることを知ることができました。
またその弱点を補う順算思考という考え方があることは、とても大きな学びになりました。



まとめ


仕事もプライベートも含めた私の人生、現に「今」しかない。その今を全身全霊で感じ、観察し、洞察し、何をなすべきかを考えてアクションしていくこと。

順算思考と逆算思考、という目に見える形で、分かりやすく提示いただきましたが、その実、jMatsuzaki様の人生哲学の最重要ポイントは、

全力で今に集中し行動する


ということと、スーパー単純化して、私は理解しました。

最後までお読み頂き、本当にありがとうございました。

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