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新人はいるだけで役に立つ

「何の貢献もできない」なんて嘆く必要ないよって記事です。

さて、5月ももう1週間以上が過ぎた。
私のGW明けは、月報のチェックから始まったのだが、うちの新入社員(新卒)たち、みんな試行錯誤しながらも頑張っている様子。
よかった。。。
GW明けに会社を辞めたくなる病には罹っていないようだ。

とはいえ、月報を見ると、気になるのが「まだまだ努力が足りない」や「早くできるようにならなくては」などの表現だ。
もちろん、人事に提出する月報なのだから、多かれ少なかれ”盛り”はあるだろう。
「意欲がある感じにしとこう」「頑張ってる感を出しとこう」などなど。

うちでは、月報は自分と向き合うものと位置付けているので、文章から狡さが透けて見えると、ちょっとモヤっとはする。
ただ、「そんな演出、意味ないのになー」という”モヤっ”であって、不快感ではない。
「あいつめ!」ってな感じで、出来の悪い弟や妹をたしなめたく思う感情に近い。

心配になるのは、焦りから「早く成長しないと!」と書いている場合だ。
例えば、「教えてもらったことを忘れてしまったから、家でも復習する時間を取る」という言葉には、こんなことを思う。

次は忘れないようにしたいんだね。そう思うことは立派だ。
でも、仕事は家に帰ってまでしなくていいよ。業務時間に復習できるよう時間をやりくりするのも仕事だ。家でやるのが習慣化すると、仕事とプライベートの区別がつかなくなって、辛いこともあるかもしれないよ。

続いて、、、
「電話に出ても、知らないことが多く、結局先輩に代わってもらう。早く一人でも対応できるようになりたい」には、こんなことを思う。

一人でも対応できるようになりたいという目標があるのはいいことだ。
でも、まだ入社して1ヶ月くらいしか経ってないんだから、知らないことが多いのは当たり前じゃない?代わってくれた先輩でも、全てを一人で解決できるわけではないだろう。完璧を目指す必要も、焦る必要もないよ。

新入社員が、早く成長してくれるのは間違いなく喜ばしいことだ。
会社によっては、早期戦力化などを目標に研修を実施しているところもあるだろう。
でも、これはあくまでも健全な状態での早期戦力化だ。
成長のためには、少しくらいの背伸びは必要だろうが、つま先立ちになるのはまずい。怪我をするのが目に見えるからだ。
怪我をすれば、当然、治す時間が必要になる。場合によっては長いリハビリが必要になる可能性すらあるのだ。

入社1ヶ月でも健全な状態で戦力になっている!
こんな人は間違いなくすごい!できる人だ。
でも、まだ戦力化してない人が、できない人とされる理由にはならない。

ここは絶対に二極化思考ではいけない。まだできないのは”普通”なのだ。

、、、ちなみにうちの場合、入社1ヶ月の新入社員はいるだけでいい。人事という仕事の性質上、即戦力はどうしたって難しいというのもあるが、元気に出社し、席に座っているだけでも役に立っている。


どう役立っているのかと言うと、、、

カッコつけたい先輩たちが頑張るのである。笑
挨拶も電話対応も報連相も精度が上がっている。お手本にならないと!という思いからだろうが、結果、仕事もスムーズに進むのだ。

もし、皆さんの周りに、早く成長しなければと焦り過ぎている新入社員がいたら、ぜひ声をかけてあげてほしい。
まだ、たった1ヶ月が過ぎただけ。新人期間はまだ11ヶ月もあるのだ。
そして、実はいるだけで役に立っているケースもある。気づいていないだけだ。嘆く必要はない。


(ねねっち)


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