ベリーショートトリップ〜たまにどこかに行っている〜
7 不知瓜
8月初め。酷暑。
苛烈な夏の陽がすでにじりじりとアスファルトを焼き付けている。空はまさに蒼く、白のクレヨンを強く塗り込めたようなくっきりした雲が立ち昇る朝。
久しぶりに早起きをし、昨年から借りている、20坪ほどの畑の手入れに行くことにした。
手入れの行き届かない畑は、ほとんど畑の体をなしていない。しかし私は野菜の栽培はさして興味がなく、土をいじりること自体がただ楽しいのであり、できれば勝手に野菜が自生しているような畑を理想としている。ただ、借りている土地の手前