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脱サラ風俗業者爆誕①

私の名前ははーも。脱サラして風俗業に飛び込んだ男だ。

これから私が風俗で働いてた時に起こった、さまざまな出来事を紹介したいと思う。

記念すべき第一回は・・・・・



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 手取り16万の私ができちゃった結婚。神様は常に過酷な試練を与える。もともと物欲も遊び欲もそんなに無いのでなんとかなるだろう、その考えは産後の収支表をまとめたエクセルの前で見事に打ち砕かれた。

──これは副業をしないと

 当時はネットで副業とかそんな美味しい話はごくわずか。身体を資本にした副業を探すしかない。


 ・・・という事で私今はソープ街にきている。これから面接だ。兄の友人にソープランドを紹介してもらう事になった。今からそのソープの社長が来るらしいので、兄の友人と車の中で待っている。

 兄の友人は見た目はヤクザそのもの。まともな会話をしたのは幼少期以来なので緊張する。空気が苦しい。

「お、きたな」

 私達の後ろに、見下ろすようにヘッドライトが照りつけた。あの車はあれだ、芸能人がよく乗るジープ型のベンツ。左側のドアからワイシャツにスラックスの男が出てきた。第二ボタンまで開けた胸元から光るプラチナのペンダント。手にはゴツいビジネスバック。いかにもベンチャー企業を経営している"チョイ悪若手社長"という感じ。ソープの社長というから低めのアイパー当てたヤクザみたいな中年オヤジを想像してたが、大分イメージが違った。

「おう、おつかれ。これが電話したはーも君。今日からたのむよ」
『はーもと言います!よろしくお願いします!』
「おー、よろしく。じゃ、行こっか」

 何ともいえない軽い挨拶で返された後、私は店へ連れて行かれる事となった。社長らしきその男は、何の躊躇もなくベンツを路駐したまま歩き出した。

 怪しく光るネオンに囲まれて歩く事5分。その店の前には、ワイシャツをだらしなく着こなした痩せ男がいた。目の下のクマが異様にデカい。なんか怖い。

「コイツが店長だから。色々教えてもらって」

 そう言うと"社長"はすぐに消えていった。

 あれ?今日は面接じゃないのか?おいおい大丈夫か?不安をよそに私の風俗業者人生の第一歩目がスタートした。
 

(つづく)

 


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