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瀬戸内国際芸術祭2022 豊島に行ってきた!

9/29(木)からスタートした瀬戸内国際芸術祭。
今回、豊島を訪れたので事前準備や作品をまとめました。

個人的な感想、ネタバレを含みます。
作品を自分の目で楽しみたい人はブラウザバック推奨。

当日の流れ

①事前に準備したもの

  • 瀬戸内国際芸術祭2022の1Dayパスポート ¥1,800

  • 豊島美術館の入場チケット(オンライン) ¥1,520

ここで1点注意!
豊島のみを1日で回るなら1Dayパスポートは必要ないです!

というのも、島内で入場料が必要になるのは、
「豊島横尾館」「針工場」「心臓音のアーカイブ」の3施設。

全施設520円で入場できます。
(豊島美術館はパスポートの有無に関わらず、別料金が必要)

なんとなく察した方もいるかと思いますが…
そう!各施設で入場料払った方が1Dayパスポート買うよりも安上がりなんです(泣)

ガイドブックもきちんと確認していたのに、気づかなかった…
240円の差なので大損ではないですが、豊島しか回らない人は要注意です!

②フェリーで移動

高松で前泊していたので、
行きは高松〜豊島(家浦港)を約50分間、
帰りは豊島(家浦港)〜宇野を約30分間フェリーで移動しました。

このフェリーですが、結構揺れます。

乗車中に気分が悪くなっている人もいましたので、
心配な人は酔い止めしっかり飲んでおくことをオススメします。
(船の個体差もあるとは思いますが…)

③島内はレンタサイクル

島内では、NPO法人豊島PPプロジェクトさんで電動自転車をレンタル。
荷物も無料で預かってもらえるということで、スーツケースもここで預けました。事前に電話予約しておくとスムーズかと思います。

料金は一日レンタルで1,500円で、閉店の17時までならいつ返却してもOK!

私は10時から16時まで利用しましたが、返却まで充電が切れることもなく、最後まで快適に利用できました。

豊島での移動手段は、基本的にバスか自転車です。
島内は坂道も多いので、実際回って徒歩はほぼ不可能だと実感しました。

家浦港周辺だけでもかなりのレンタサイクルショップがあるので、時間や値段を比較しつつ自分に合ったお店を探してみてください。

豊島エリアの作品たちを紹介!

引用:瀬戸内国際芸術祭2022 公式サイト

豊島は大きく4エリアに分類されます。
今回は「甲生」を除く、「家浦」「唐櫃(からと)岡」「唐櫃浜」を訪問しました。

家浦エリア

家浦には、2つの作品があります。

①豊島横尾館

真っ赤なガラスがお出迎え
写真撮影可能エリアその1(中庭)
写真撮影可能エリアその2(トイレ)

まだ1つ目ですが、個人的MVPはここ。

横尾忠則の作品を見たのはこれが初めてだったのですが、
何というか…こんなにも強いメッセージ性を持った表現者なのかと…衝撃的でした。

ポップな筆致に込められた強烈なアイロニーに心がハッとなります。

横尾節が炸裂した全11作品、どれも名作ばかり。
興味のある方はぜひご自身の目で観に行ってみてください。

筆者はこれを機に、神戸の横尾忠則現代美術館にも行ってみるつもりです。

②針工場

退廃的な雰囲気にワクワクな入り口
なかに入ると逆さまの船が…!
shop内で解説をじっくり。グッズも充実しています。


唐櫃岡エリア

唐櫃岡には3つの作品があります。

作品同士の距離が近いので、自転車は駐輪場に停め徒歩で回りましょう。

①あなたの最初の色

島キッチンの裏側にある小さな建物。
カーテンをくぐると、暗闇に浮かぶ円形モニターが目に入ります。

これは「生命的カオスの具現化」とでもいいましょうか…
鮮やかでグロテスク、それでいて美しさを感じさせます。

表現が難しいのですが、これを不気味だと感じる私は「まだ世界の表面しか見えていないんじゃないか」と思わせる強いパワーの作品でした。

②空の粒子

近くに鳥居と水飲み場もあります。

大自然融合型アート。
森林と神社の間にそびえ立つ鉄のオブジェです。

③西本喜美子展

入り口の看板

72歳からカメラを使い始めた写真家、西本喜美子さんの展示会です。

「おばあちゃんの趣味」とお考えの方、侮るなかれ。
どの写真も本格的かつ芸術的、それでいて西本さんらしいクスッと笑える要素を兼ね備えた芸術作品です。

カメラを嗜む一人として、表現方法などすごく勉強になりました。

どこかで耳にした「何かを始めるのに遅すぎるなんてことはない」という言葉を思い出す、とても素敵な空間でした。

番外編その1:ささやきの森

山道を歩いていくと…
風鈴エリアに辿り着きます。

唐櫃岡の駐輪場から、徒歩20分くらいの場所。
歩きやすいよう舗装はされていますが、緩やかな山道が続きます。

金属製の風鈴が無数に並び、風が吹けば心地よい音が流れます。

風鈴には、それぞれの「大切な人」が刻まれているそう。
後ほど紹介する「心臓音のアーカイブ」にて、誰でも名前を登録できるみたい。

番外編その2:豊島美術館

受付
右側はアートスペース、左側はミュージアムshop

従来の美術館を想定していくと、そのギャップに仰天します。

豊島美術館には絵画や彫刻などの展示作品は一切なく、
アートスペースは太陽の光や風のそよぎ、水の流れを感じる新しい表現を感じる場所です。

内部には水滴の動きをじっと観察する人、読書に耽る人、眠る人など、
それぞれが過ごす思い思いの時間が流れています。

日常の喧騒から離れて静かな時間を過ごしたい人には特にオススメ。

ただ普段から他の美術館に通い詰めている身からすると、これで1,520円はちょっと高いなと感じました。

唐櫃浜エリア

唐櫃浜には2つの作品があります。

①勝者はいない

バスケを楽しむ人も!

豊島美術館を越えて道なりに進んでいくと、突如現れる公園。
その一角に「勝者はいない」は展示されています。

作品ではありますが、実際にバスケすることも可能。
(筆者は運動オンチなので、一番下のゴールしか狙えませんでした…)

写真を撮る人、実際にプレイする人さまざまで、いろんな楽しみ方ができるユニークな作品だと感じました。

②心臓音のアーカイブ

真っ黒い小屋のような建物です。
建物の外には海岸が…!

いい意味で期待を裏切られたというか…

心臓音というテーマが全くイメージできていなかったのですが、こういう感じなのかと納得しました。

作品を見れるハートルームですが、「真っ暗」「不規則に光るライト」「大音量の心臓音」で人によってはかなり怖いと感じる場所です。

ですので空間、視覚、聴覚への強い刺激が苦手な人は、鑑賞を控えた方がいいかもしれません。

リスニングルームでは、これまで収録されてきた数々の心臓音を聴けます。
登録者のひと言を読みながら音声を聴いていると、各人の物語を感じてすごく面白かったです。

ちなみに1,570円支払えば、自分の心臓音も登録してもらえるそうです。
「生きた証を残していきたい」「人生の節目を記録しておきたい」という方は、是非…!

アートと共に穏やかな時間を

広大な海とたっぷりの緑、豊島を流れる時間はとても穏やかでした。

1日かけてゆっくり回るアートの旅は、満足度も高かったです。

3年に一度の貴重な機会ですので、皆さんもぜひ会期中に豊島を訪れてみてください!

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