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岐阜県郡上市の最奥の集落 石徹白(いとしろ)に滞在して~vol.1~

はじめに

私は、5月に岐阜県郡上市に出会い、自分と親和性が高い風土であることを感じている。(何故そう思ったのかについては、言葉で表せない部分が多い。ここでは割愛する。)

そもそも今回石徹白に3週間滞在する大まかな目的としては、(そこまで深く考えていないのだけれど)以下のようなものがあった。

・すごく感動した洋品店での藍染めをしてみたい!(知らない藍染めの世界をしりたい)

・とにかくとにかく郡上が大好きなので、3泊4日しても、郡上では時間の流れがあっという間すぎて(時計がない場所にいたため、特にそう感じる。)「もう帰るのかぁ、早すぎる」と思う。
正直色々な地域を訪れてもここまで思うのは郡上だけではないかと感じていた。

(とある方が「やっぱ飽きるまでおらんとね、とりあえず1か月とか。」と言っていたのも、印象的だった。)

・スーパーもコンビニもないところで生活してみたい。


石徹白洋品店について

9月に3週間石徹白に滞在しようと思ったのには、6月の素敵な袴との出会いがあった。

この石徹白洋品店には、県外、東京や奈良、名古屋など少し遠いところからもお客さんがやってくる。

こちらのHPにも記載の通り、たつけという日本人が洋服を着る前から存在していた直線断ちといって布の無駄が一切でない服がある。(普段来ているジーンズなどの洋服は、無駄が出る。)

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私は、6月にこちらの洋品店を訪れたときに、袴、たつけを試着した。

その時に、「軽すぎる、、、。動きやすい。このような軽い服は今まで着たことがない。」

言うならば、履いているのに履いていない感じだった。それくらい軽かった。

とてもお高かったけれど、服に感動したのは初めてだったので、「死ぬまで履きたい」とまで冗談抜きで思い、体感1時間半くらい悩みw、こちらの袴を購入することにした。(個人的にたつけより袴の方が動きやすく、軽く感じられた。たつけはスリムなパンツで袴はワイドパンツといったイメージ。)

また、滋賀に帰ってからは、私はほぼ毎日、家に出る時にはその袴を履いていた。というより、この袴に出会ってからは他のズボンが重く感じられて、他のズボンをはこうという気にならなかった。軽い服を着ると、自分の身も心も軽くなる。それを初めて実感した。

今までは、服に何のこだわりもなかった。どちらかといえば、安ければ安いほどいい、上下ユニクロという感じだった。

でもその服に対して当然何か思い入れがあるわけではなく、ましてや死ぬまで履きたいなどと思ったことはなかった。

しかし、1年藍を育てて作られている、黄色に藍染めをしていて、植物でしかだせない色で、服の色に深みが出ている。(化学染料だともっとパキッとした鮮やかな緑になると思う。)

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 こちらがその袴。植物にしか出せない深みがある緑色。形も股にマチがあり余裕がある感じ。


今まで服にあまり執着しなかったし、

気に入って買ったものでもすぐに気に入らなくなったりしたこともあった。


そういえば、この服を購入しようかどうか迷っていた時におばあちゃんに数年前にかけられた言葉が何故か思い出された。

「あなたは、いつも安い服を着ている。
若いからそれでいいのかもしれんけど、そういう服はすぐくたびれると思う。今おばあちゃんが着ている服は2万くらいするけれど、10年以上前から着とるんよ~。」


本当に心を込めて作られたものであれば、その背景があり、その人の思いやこだわりがある。それを少しでも知ったうえでその服を纏う

ー何て幸せなことだろうか。





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