ロンドンとケルンとグラスゴー
ロンドンとケルンとグラスゴーとエディンバラに行ったりコンサートに参加したりしてきた記録。多少でも観光案内になるようにとGoogleMapのリンクもつけてみた。
London ロンドン
2024年2月下旬、久しぶりにロンドンに行ってきた。最初は2012年にスイスに4ヶ月半滞在していたときにコンサートのゲストとして。2度目はその翌年で同じくコンサートのゲストで、そのまま大西洋周りでボストンでレコーディングして帰国。今回は3度目でやはり同じ目的。過去二度ともあっという間だったので、少し滞在時間を延ばした。
今回は亡き祖父の足跡を辿りたいのもあった。香川大学の名誉教授で社会思想史学者だった祖父は、私の生前から幾度となくロンドンを訪れていた。主にジョン・ラスキンとウィリアム・モリスの研究をしており、モリス協会の終身会員でもあった。モリスは一般にはそのアートが注目されがちだが、社会思想家としても大きな足跡を残しており、祖父は彼をその視点で研究を始めた日本の先駆者の一人だったらしい。それでもって今回はまずモリスソサエティ本部に行こう!と思ったのだが、工事のため休館中…。ヴィクトリア&アルバート博物館にモリスがデザインした部屋のカフェがあるので行った。
巨大なV&A博物館には誰でも入場無料で、非常に多くの人が訪れており、スケッチをしている若者も何人かいた。後日訪れたグラスゴー大学の博物館でも感じたことだが、知が国土に広く積み上げられていく瞬間に見えた。と同時に、強い国家をと叫びながら知の入手のハードルの高さに四苦八苦する若者に「甘えるな」「稼いで学べ」などと言うオッサンとか本当にギャグよなぁと何度か思った。こういった入館無料の博物館や美術館はロンドンにたくさんある。
というわけでこれまで海外行っても報告とか全然しなかったのだが、思うところあってちょっとやってみることにした。
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①London
https://www.instagram.com/p/C4UtJUvxgx7
Köln ケルン
ロンドンからケルンまでは国際列車ユーロスターに乗った。一度はドーバー海峡トンネルをくぐってみたかったので。海峡は青函トンネルのスーパー白鳥以来かな?
ケルンは5度目。Benyamin Nuss plays Masashi Hamauzuに参加するため。
本番当日の朝はベンヤミンの実家にもお邪魔した。こちらも4回目くらい。練習と打ち合わせをして昼食をごちそうになった。
会場はいつ来ても雰囲気の良い「Loft」。レコーディングもしたし、ライブも3回目。人の顔を覚えるのが超苦手な自分でも、スタッフの顔はみんな覚えていた。
本番は素晴らしかった。それはベニーに弾いてもらった演奏会でのお客さんとのMeet and Greetで分かることが多い。そう感じるようになったのは、愚生如きの作品でも(それがちょっとしたきっかけに過ぎないとしても)誰かの人生に少しでも影響を与えることがあるという事実を突きつけられるようになりはじめた数年前からだ。特に「声楽科出身でも作曲やれるんだと励まされてこの道に進みました。他にもそういう人がいます」と母校の後輩から直接聞いたときは「がぁ〜ん!」となった。こういった進路については愚生の実力とは関係ないことなので謙ったりするところではない。自分が皆さんと同じくらいの音楽の知識を持っているのであれば、きっと持つであろうこの世界への疑念(例:「こんなのを書く人が突如あんなのを書くくらい一瞬で成長するものなのか」など)をきちんと語っていけるようにならなきゃなどと、勇気づけられたり色々するのである。そう思わせてくれる愚生より遙かに音楽を愛し、遙かに前を進んでいる後進の方とかが集まったわけだから、最高の時間に違いなかった。この時間を生み出してくれるベニーの存在は本当に有難いとしか言い様がない。
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②Köln
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(ベンヤミンとハーモニカ奏者コンスタンティン・ラインフェルトのリハーサルの動画も)
Glasgow グラスゴー
ケルンでコンサートを終えてそのまま帰国せず一旦ロンドンに戻り、さらにそこから夜行寝台列車カレドニアンスリーパーでスコットランドへ向かった(この素敵な寝台列車についてはまた別途レポートします)。終着駅はグラスゴーで、目当てのドーナツ屋に寄ってから本来の目的地であるエディンバラへ向かうつもりだったが、早く着いても宿のチェックインまでスーツケースを持ち歩くことになるので、同じ持ち歩くなら昼過ぎまでグラスゴーをうろつくことにした。
ドーナツ屋で「どこ行く?」と考えて出した答えがグラスゴー大学。円柱型の可愛らしいサブウェイに乗って行く。
めちゃくちゃ巨大で立派で荘厳な大学で、一般開放されている無料の博物館や美術館などもあって本当に至れり尽くせりという感じ。こうやって広く市民に開放し、学び憧れドキドキワクワクする場を維持するのは豊かな国家の基本であることよなあと、ここでも感じた。いやそれ本寸法の大学の姿であって、通俗道徳を叩き込まれた世代だからか未だに気づくのに2秒くらいかかってしまう。「タダだしせっかくだから博物館寄ってこう」「わぁめっさオモロいやん」「歳いっても知識増える感じ楽しなァ」「あれ、なんかLINEメッセージ来た。写真や。え、何これ!?」『猫が吐いた中に変なのが…』「ああ(今博物館で見ばかりの)寄生虫やねこれ。間違いない。うん、大事には至らんやろ」なんてこともあって余計に。そしてまた、つい最近まで大変な大学生の状況を目の当たりにしてきたのもあって、「親の経済関係ない」とか「俺は出来た」とか言ってて長く続くんかね?とここでも心配になった。それはさておき大変楽しかった。心弾む感じ。
そのあとは近くの学生が集まるマレーシア料理屋で炭酸を吹きこぼしたりしてから、クイーンストリート駅へ。そこからスコットレイルの特急でエディンバラへ。
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③グラスゴー
https://www.instagram.com/p/C4Z_90gxit3
(グラスゴー大学の壮観な外観や中庭の動画も)
Instagramでの投稿を元にnoteでも…と、動画貼れないんか…。
後半へ続く!
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