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2022年セリーグ順位予想・中日編~Aクラスには最低100得点増~

2022年のセ・リーグ順位予想を 球団別にまとめていきます。

今回は昨年5位の中日ドラゴンズです。

目次

昨季の成績

一昨年は8年ぶりAクラスも…逆戻り

近年の中日は成績低迷が深刻で、落合監督だった時代をピークにBクラスへ転落していました。
それでも何とか一昨年、3位に進出してAクラスに返り咲くことができましたが、1年で結局5位へと戻って、まだまだ安定した実力が備わっていません。
これによって昨年まで3年間監督を務めた与田監督が退任し、今季から立浪監督が指揮を執ります。
立浪監督に求められているのは、ここまで球団が指名し、育ててきた若手を開花させて、落合監督時代のような強いドラゴンズへ復帰することでしょう。

本拠地を言い訳にできない得点力の低さ

昨年の中日の打撃成績は、他球団と比較しても1球団だけ突出して離れているぐらい悪い成績です。
殆どの打撃指標がリーグワーストで、得点数が5番目の阪神と比較しても136点差がついているダントツのビリです。
いくら本拠地がリーグトップの投高打低の球場でも、ここまで得点できないのでは守り勝つにしても無理があります。

選手別で見ても、チーム内で打率トップの大島はリーグだと9位(打率.292)ですし、チーム内で本塁打トップのビシエドはリーグ15位(17本)です。
OPSもチームトップはビシエドですがリーグでは16位(.766)になっていて、リーグの10傑には1人もいない状態です。

過去、中日は本塁打数が少なくても高打率の打者を輩出してきた実績はありますし、2020年までは打率3割超えの選手が複数いることも珍しくありませんでした。
チーム本塁打数も昨季は69本ですが、2019年頃までは90本塁打前後は打てていましたし、ここまで本塁打を打てないという状況は過去なかなかありません。
そのため昨年の打低は球場のせいではなく、チームの打力低下によるものです。

この影響で流石にドラフトでは打者を重視した指名になり、1位ブライト、2位鵜飼、6位福元という打撃で評価が高い大学生外野手を一気に3人も指名しました。
しかし外国人選手の打者補強は無く、A.マルティネスとビシエドを残留させたのみです。

この状態から打撃成績を改善させるには、既存戦力が相当頑張らないと難しいでしょう。

投手成績はリーグトップも勝ちきれない先発

中日のチーム防御率はリーグトップで安定しています。先発のメンバーも固まっていて、柳・小笠原・大野・福谷・勝野・松葉・ロドリゲスの7人で昨シーズンの殆どの試合を先発していて、ローテの頭数は確保できています。
この中で柳・小笠原・大野の3人が規定投球回に到達してイニング消化もしっかりできていますし、現状で文句無しの陣容でしょう。

ただ、これはあくまで「打線がリーグ平均並みに得点している時なら勝てる」状態で、昨年はそれができていませんでした。
なので昨年は貯金を作れたのが柳の5つと、松葉の1つのみで、他の主な先発は全員負け越して借金を作っています。
投手の勝敗は投手のみの問題ではないですが、現状だと借金を作ってしまう状態なので、勝ち越すなら打線の強化と一緒に、先発投手陣の更なる改善も必要になるでしょう。

リリーフ陣は先発以上に安定していて、リリーフ防御率はリーグでも唯一の2点台でダントツになっています。
リリーフの主力だった又吉・福・祖父江・R.マルティネス・藤嶋らは全員安定していて、特に又吉や藤嶋は防御率1点台という盤石な状態でした。
昨年ドラフトでは3位で石森を獲得してリリーフを強化していますし、頭数も揃ってきています。
この陣容なら現状では問題ないですが、唯一の懸念がオフに又吉がFAで移籍したことです。

又吉は昨年チームトップの登板数で防御率もリリーフ陣で最も良かった投手で、まさにリリーフのエースでした。
その又吉が移籍したことで、少なからずリリーフ陣への影響は出てしまうでしょう。又吉の代わりに人的補償で岩嵜を獲得しているので、岩嵜が又吉の代わりにリリーフで結果を残せると安定しますが、この入れ替えがどう影響するかで変わってくるでしょう。

今季の展望

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