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2022年セリーグ順位予想・巨人編~世代交代の波来るか~

2022年のセ・リーグ順位予想を球団別にまとめていきます。

今回は昨年3位の読売ジャイアンツです。

昨季の成績

一時は優勝争いするも終盤に転落し4位の危機まで…

昨季の巨人は序盤からAクラスで優勝を狙える位置にいて、一時は首位に上がりましたが、その後終盤に大転落してしまい、1・2位と大きく離れて最終的には4位になる危機すらあった状態で3位になりました。
特に9月以降は酷い状態で、43試合10勝25敗8分という成績で、この期間だけならリーグでもダントツのワーストでした。

何故ここまで終盤に落ちてしまったのかを見ると、原因は投打両方にありました。投手では先発が崩れて戸郷・メルセデス・山口・高橋など主な先発が全員不調になり、軒並み負け越しに。
打者では坂本・岡本・吉川など主力が深刻な打撃不振に陥り、得点数が大きく減ってしまいました。

不運が重なった部分もありますが、これまでチームを支えてきた主力が調子を落としてきたわりに、若い選手の台頭が弱くチームの世代交代が上手くいっていないことがこの転落の要因と言えそうです。

本塁打は多いが三振も多く大量得点に繋がらず

巨人打線の特徴としてリーグトップの本塁打の多さで、レギュラー陣で2桁本塁打を打てる打者が6人もいます。(岡本・丸・坂本・ウィーラー・松原・大城)
その中で岡本がリーグトップの39本で、丸がリーグ7位の23本を打てているため、これだけの本塁打数となっていて、通常ならこれだけ打てると大量得点しててもおかしくありません。
しかし得点数を見るとリーグで4番目となっていて、むしろ少ない方になっています。

なぜ得点に繋がらないのかを見ると、打率の低さと三振数の多さです。
本塁打数が多い反面、チーム内の打率トップはウィーラーの.289になっていて3割到達打者は1人もいません。
それどころか規定到達の松原・坂本・丸・岡本は打率.280にも届かず、安打数を稼ぐことができませんでした。

そして三振数が多く、リーグの三振数TOP10に丸・岡本・松原の3人が入っています。
四球/三振比でも岡本・丸・松原は規定到達の中では下位の数値で、規定未満の主力のウィーラー・大城・吉川・梶谷などはもっと悪い数値になっています。
このため本塁打が多くてもその前のランナーが出ておらず、チャンスを作っても三振するというパターンが多くなり、せっかくの本塁打が空砲に終わりやすくなっています。

得点数アップには本塁打を打てる岡本の前の打者が重要で、高打率・高出塁率の打者を上位打線に置いて岡本の前にランナーをしっかりと貯めれる形を作る必要があるでしょう。


エース不在の先発陣、リリーフも絶対的な存在がおらず

2020年優勝時にはチーム防御率がリーグトップでしたが、2021年は4位にまで落ちています。
こうなった要因としては2019年最多勝の山口と、2020年最多勝の菅野がどちらも成績を落とし、先発の勝ち頭がいなくなったことが大きく、現在の巨人はエース不在の状態と言えるでしょう。

2021年は戸郷・高橋が台頭してきましたが、戸郷は規定到達投手の中でリーグワーストの防御率になっていて、高橋も防御率3点台と安定していましたがQS率は50%を切っていました。
こうなってくると大幅な貯金ができず、首位争いなどの競る場面で力負けしてしまいます。

リリーフ陣では鍵谷・中川晧・ビエイラ・高梨・大江・デラロサ・畠などシーズン50試合近くを登板できる投手が沢山揃っていて、頭数には苦労しない状態がつくれています。
ただ個々の成績を見ると防御率2点台前半になっているのは中川晧のみで、他のリリーフは防御率3点台前後や3点台後半以降になっています。
なので盤石なリリーフが少なく、去年のヤクルトのような早期リリーフ継投で逃げ切るパターンも難しくなっています。

このように先発・リリーフ共に頭数は割と多いですが、絶対的な投手が不在の状態でここを変えないとなかなか上がり目が見えにくくなります。

今季の展望

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