6年来

浜村凡平です。

友人から怖い話を聞きました。


『男がファミレスで人を待っていました。待ち合わせの時間より10分ほど早く着いた男は、とりあえずドリンクバーだけを注文して、コーヒーを飲みながら、テーブルに貼ってあるタイプの広告をぼーっと眺めていました。そこに載っているQRコードを見ながら、ふと思いました。

(QRコードって全部黒に塗りつぶしたらどうなるんだろう?)

店員や他の客にばれないようにそのQRコードを黒の油性ペンで塗りつぶしました。まあ読み取れなくなるだけかと思いながら、携帯電話をQRコードリーダーの機能にして、かざしてみると、画面が切り替わり、あるアドレスが出てきました。

(え?読み取れた?)

一瞬だけ躊躇しましたが、深く考えずそのアドレスをクリックしました。
すると動画が流れてきました。

「………。なんだこれ?」

そこにはグロテスクな映像が映っていました。何人もの人が、生きながらに焼かれていく映像だったのです。

(やばいだろこの映像。うわ。何なんだこれ。)

見ていると、ある事に気付きました。その焼かれている人達は全て、いわゆる[バーコードハゲ]の人達でした。

(みんなバーコードハゲだ。バーコードハゲ?バーコード?え?QRコードでこの映像にたどり着いたってことはもしかして?バーコードを抹殺するみたいな意図なのか?何なのこれ?怖いよ。)

目を背けたいけど背けられないまま、見続けていると、人々が焼かれている映像から、ある男のアップの映像に切り替わりました。その男もバーコードハゲのおじさんでした。

「どうも。私はバーコードを消滅させるためにQRコードを生み出した者です。なぜそんなことをしたのか?それは…バーコードが存在するせいで私の髪型がバーコードハゲと呼ばれたからです。
違う!これはバーコードハゲではない!私はこの髪型に誇りをもっている。この髪型は…和泉ヘアーだ。
そうです。私は和泉といいます。バーコードハゲではなく和泉ヘアー。それを認めさせるために私はバーコードそのものを消滅させる。そのためにQRコードを生み出したのです。
ちなみに先ほど焼かれていた人達は、私と同じような髪型の人に、あなたの髪型はなんですか?と聞いた時、自分から、バーコードハゲ、と答えたバーコードに屈した弱者共です。焼かれて当然です。
ハゲ、薄毛、横分け、髪型とか決めてない、などと答えた人には、私は何もしていません。長い櫛をプレゼントいたしました。
私が憎いのはバーコードとバーコードに屈した弱者だけです。
この世からバーコードハゲという言葉が無くなるまで私は戦います。
それではQRコード、これからもご活用ください。」

動画が終わりました。

(QRコード生み出した人…やば。髪型の呼び方うんぬんで、QRコード生み出して、そして何より人を焼き殺してた。でハゲよりバーコードの方が嫌なんだ。…やば。ていうかあの人って…あのバーコードハゲのおじさんって…ちょっと雰囲気は違ったけど…)

男は恐る恐る、ある人物を検索をしました。

(…やっぱり。なんてことだ。)

検索の結果、出てきたWikipediaにはこう書いてありました。


海原はるか
本名:和泉秀一


(ああ。そんな。バーコードを消滅させるためにQRコードを生み出した、狂った殺人鬼…それは…海原はるか師匠だったんだ…。)

男が頭を抱えて震えていると、いつのまにか待ち合わせの相手が席についていました。

「…あ!!かなた師匠!おはようございます!」

「おはよう。…ん?なんやその、黒く塗りつぶしたQRコードは?まさかきみ…あれを見たんか?」

「…え?…なんですか?あれって?あ、ちょっと…やることなくてなんか塗りつぶしちゃって…すいません!ダメですよね。勝手にこんなことしたら。後で消しときます!」

男は動揺する気持ちを落ち着けようとコーヒーを一口飲みました。

その瞬間、コーヒーと大量の血を一緒に吐き、死んでしまいました。



自分の物じゃないのに勝手に落書きしたりするとこういうことになるよ。』



友人が撮影で出会った、霞が関テレビの中道具さんから聞かされたらしいです。




うん。ちょっとした落書きもしないでおこう。


あとなんとなく。QRコードはあんまり利用しないようにしよう。






ん?ちょっと待てよ。この記事を書いてて気付いたんだけど、中道具なんて無くない?大道具さんとか小道具とかは聞いたことあるけど。中道具?検索したらやっぱり出てこないよ中道具なんて。で霞が関テレビもないじゃんか。


うわ!騙された!くっそ~!

おい!豊川の悦っさんよ!どうせこのnoteも見てるんだろ!

次会ったら!しっぺでこぴんばばちょっぷ!だかんな!

♪銭がなけりゃ~君~銭がなけりゃ~