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浜松の弁護士望月彬史のノート

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よろしくお願いします。 県弁護士会浜松支部所属(渥美利之法律事務所) 電話053‐453-1034(電話での相談及び無料相談は行っておりません。ZOOMとスカイプでの有料相談対応)
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#裁判所

ブラジル国際私法上の契約準拠法(当事者の合意に基づく準拠法選択に関する問題点)

1 はじめに 今般、所属する外国法制研究会でブラジル法の打合せをしていたところ、ブラジルの国際私法上、契約準拠法等につき、当事者の合意で準拠法を指定できないのではないか、という点が話題になりました。 2 日本の国際私法 契約に適用される準拠法がどのように決定されるかは、日本では法の適用に関する通則法7条により、原則として当事者の選択を認めています。同条は「法律行為の成立及び効力は、当事者が当該法律行為の当時に選択した地の法による。」と定めており、契約準拠法を当事者の合意

スリランカ法の本国法の特定等に関する実務上のヒント

1 はじめに 最近、noteへの投稿が減っております。そこで、過去当職が所属している外国人ローヤリングネットワークに投稿した内容を踏まえて、タイトルの点について述べたいと思います。 今回、需要はないものの、有料記事としました。 近況ですが、 2023年に国際私法年報で論稿を発表します。これは2021年の国際私法学会報告にもとづくものです。また、特定の外国の外国法に関する渉外家事実務に関する共著を出版予定です。 2 スリランカが人際私法国&地域的不統一法国であること 弁護士実

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<東ティモール国際私法の一部について>

1 東ティモールについて 東ティモール(葡:Timor-Leste)は,インドネシアのバリ島から東,スンダ諸島の一番東にあるティモール島(「ティモール」は,「東」とのこと。)の東半分(さらに,LESTEも、「EAST」。)を主な領土とする国です。ポルトガルによる植民地時代,二次大戦前後の各国の占領,二次大戦後のポルトガルからの独立,インドネシアによる占領,国連による暫定統治を経て独立しました。21世紀にできた国,ということになります。 最近は,コンサドーレ札幌,ヴァンフォ