分数を理解しよう①

こんにちは。
日々、算数や数学で困っている人に向けて、
考え方やコツ、イメージを配信しています。

是非学習や日々の生活で役立ててもらえたら幸いです。

今日のテーマは分数。
皆さんの中にはここで算数,数学嫌いになった人も多いのではないでしょうか?

ただ、今回分数の全てについて話すと、ボリュームがとんでもない量になるので、今日は少しだけ…


①分数とは

まず分数とは何?と聞かれて答えられる人はいますか?
「◯分の⬜︎みたいなやつ」
「分母と分子があって、…」
のように、例えを使わないとなかなか難しいと思います。

僕からみた分数の説明はこうです。

分数とは等分された数である

等分というのは漢字の通り「等しく分ける」ことです。
2等分や3等分と聞けばピンとくる人もいるでしょう。
ただこの後、意外と気づかない人が多いポイントが。

・「1」が大事

「何を?」です。

何を等分するのか?
これで分数は急に難しさが上がります。

例えば「3分の1」。これは
1を3等分した数」です。
「3分の1」を言い換えると、
「3等分したうちの1つ分」となります。
「何を?」が書かれていませんが、これは
1を」と考えて問題ありません。
ここでの「1」が後ほど非常に重要になってくるので、しっかりと覚えておいてください。

ちなみに「3分の2」は
「1を3等分したうちの2つ分」になります。

では、「3分の3」は?
これは「1を3等分したうちの3つ分」です。
この文章をよく見ると、
「ん?それって1じゃない?」となります。
そうです。
1を3等分してるわけですから、それが3つ揃えば1になります。

同じように
4分の4、5分の5、6分の6どれも1です。

・同じ1でも

ただしここで注意点が。
『「3分の1」の「1」と、
「3分の3は1である」の「1」は、
「違う1である」』ということです。

「3分の1」の1は「1つ分」という意味で、
「3分の3は1」の1は少しややこしいですが、
1を3等分したときの3つ分」の、初めの1です

文章問題などで考える時にここで混乱してしまうので、注意しましょう。

②通分と約分

分数について考える上で欠かせないのが
「通分と約分」です。
簡単にこの2つについて説明をつけておきます。

通分:2つ以上の分数がある時に、考えやすいようにその2つの分数の分母を同じ数に揃えること

約分:分数がある時に、その分数全体の大きさを変えずに使われている数字を小さくすること

皆さんご存知の通り、分数には色んな名前があります。
分母,分子,真分数,仮分数,帯分数
念のため説明しておくと、
分母とは分数の下に書かれている数字
分子とは分数の上に書かれている数字

ちなみに、分母と分子の間の線は
括線(かっせん)と呼ぶそうです。

通分は足し引き算
約分はかけ算や答えを書く時によく利用します。

通分の間違いで多いのが
・かける数字が分からない
・ひとつの分数で分母と分子に違う数をかける
・かける必要がないのにかけてしまう

です。
通分は「2つの分数がある時、考えやすいようにするため」に使うものです。

例えば1/3と2/3を足すとき、通分は使いません。答えは3/3です。
なぜなら、
「3等分したうちの1つ分
+3等分したうちの2つ分」
なので、
「3等分したうちの3つ分」になります。
元のままで考えにくいことありません。

また、約分の使いどころを知らない人も多いです。

・15/18(18分の15)という答えになった時、
約分で5/6(6分の5)になりますが、
それをせずに答えを書くと、大変なことになります。
確かに数としては同じ大きさなのですが、
「1」という答えの時に、
「3/3」や「5/5」、「15/15」と書くのと同じことになります。
同じならいいじゃん。と思う人もいるかもしれませんが、勉強の際に答え方が無限にあると採点に支障が出たり、イタズラをして、
「1000000000/1000000000」
と書く人が出ては困るのです。
答えは約分して、なるべく小さい数字を分母と分子に書くということが大事なんです。


③まずは九九から

通分においても、約分においても、
重要となるのは九九です。

ただ、「九九は、ある程度できる」という人が
分数ができないことが多いです。

ここからは少し難しい話になります。

例えば、1けたの足し算ができる人は
2けた、3けたの足し算はできるでしょうか?
足し算ができる人は引き算ができるでしょうか?

小数がわかる人は、小数の入った計算ができるでしょうか?
ケタ数が大きくなっても問題なく正解できるでしょうか?

大事なのは「どこまでスムーズにできるか」です。
九九が完璧にできる人は、間違えることはほぼありません。だから、通分や約分で間違えることがあるとすれば、「仕組みを理解していない」
「九九を利用した割り算やひっ算ができない」など、直すところが明確です。

では「九九は完璧ではない人」はどうなるか?
こうなると、通分約分ができない時に原因が分からなくなります。

・通分約分の理解が不十分なのか
・分数の理解が不十分なのか
・九九で間違えたのか
・割り算が嫌いなだけなのか

九九の話に限らず、算数では
前の分野で少しのつまずきや練習不足があるだけで次の分野に大きく影響します。

「できるようになる」ことがもちろん大事ですが、その先の
「得意になる」「スムーズにできる」ことも
かなり大事なのです。

そのためには「九九」を極めるレベルまでやっても僕は構わないと思います。

④分数の注意点

分数でよくある間違いが2つあります。

1.約分忘れによる間違い

分母と分子が同じ数で割れる場合、
(もしくはある数の倍数になってる場合)
約分ができます。
これに気づかずに答えを書いて、❌をもらう生徒がたくさんいます。

2.「◯分の◯」は1

約分する時に「5分の5」のような分母と分子が同じになることがあります。

小学生の皆さんは一見、「1分の1?」と思うかもしれませんが、これは1です。

これも知っていれば簡単ですが、なかなか気づかずに答えに分数のまま書いてしまいます。

⑤やり直しと対策

重要なのはここから。
このミスで算数嫌い、分数嫌いになる人がたくさんいるということです

これは少し注意していけばすぐに治ることです。
ここで治らない理由が2つあります。

・やり直しをしない
・やり直し後に今後への対策を打たない


やり直しをしないは「次のテストも棒に振る」のと同じことです。

やり直し後の対策は学生はしない人が多いのではないでしょうか?

どちらもほんの少し時間を割くだけで
この先すごく困るか、楽しくなるかの
大きな分かれ道になります。

1.やり直し方

まずやり直し方については

①合っていたし、分かっている問題
②合っていたけど、不安な問題
③間違えたし、分かっていない問題
④間違えたが、分かっている問題

に分けます。
そしてこれらは次のようなやり直し方になります。
①について
自分を褒めよう👍
②について
不安を解消しよう🤔
③について
正しい理解をして今後覚えておこう
④について
何が原因だったのか考え、調べよう🧐

2.対策の仕方

そして対策については先ほどのやり直しを踏まえて、次のように考えます。

①特に無し

②似た問題が出た時に同じ不安が出ると思うので、それに活用しよう

③必ず計画を立て、反復練習をしよう

④同じ間違え方をしないよう、その時の感覚を忘れないように


特に重要なのは④です。
「分かっていて間違える」は、いわゆる
「ケアレスミス」と呼ばれます。
これはかなり意識をしないと治りません。
(意識しても治りにくいです)
毎回自然と意識できるようになるまで、
紙に書いて部屋に貼っておくとか、
トイレに貼るとか、
色々と対策を練ってみましょう。

⑥最後に

後半は分数の話から少し離れて
「勉強全般の話」になってしまいました。

ただ分数から「算数,数学嫌い」は始まると言っても過言ではないくらい、分数は重要単元です。

逆に分数が好きになれば、
人生勝ち組に多いと言われる「算数,数学好き」になることができます。

分数についてはまた細かい話を分けてしていこうと思うので、
分数に関する悩みなどがあればコメント欄へどうぞ!

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