共通テスト対策【倫理】
出題予想 共通テスト「倫理」
予想①史料と知識の総合的な設問が出題
予想②日本思想は「西洋思想との対比」を意識する
予想③「長い選択肢」の読解力がカギ
予想①資料と知識の総合的な設問が出題
思想家の知識を問う出題が少なくなく、資料や関連用語との結びつきも理解する必要がある。共通テストでは、問題を解く段階では知識に加えた力を求めている形式が主流である。特に第1問の東西の源流思想に関する出題においては、全体的な知識に加えて資料を正確に読み取れる力を試す出題傾向になっている。
予想③「長い選択肢」の読解力がカギ
傾向として、各選択肢の文章量が増加の傾向が強い。各思想・人物のキーワードは当然として、その選択肢の「要旨」をとらえて、長い選択肢全体の言わんとする内容・意図を包括的に捉えるだけの読解力が試される。
各範囲ごとの予測・対策
源流思想
4分野の中で最も重要なのが源流思想。日本思想や西洋近代思想の中でも対比項目として頻出する。ユダヤ教・キリスト教とイスラム教の本質的な共通点と違い、またバラモン・ジャイナ教を元にした仏教(ブッダ)思想の理解など、時代に沿って変容した意味とプロセスについて本質的な理解が必要。
日本思想
思考力を試すという出題傾向を反映して、同じような概念用語を元にして、その東西の定義の違いの理解を問う形式が考えられる。例えば、職業観を例にすると、「石門心学」の石田梅岩と「職業召命観」のカルヴァン、表面上は異なった思想に見えるが、儒教の影響で商人蔑視が進む時代において、商人にとっての利潤獲得を正当なものと認めた石田梅岩、それまでのキリスト教的価値観では否定された利潤や利子をとることを認め市民階級に支持されたカルヴァン、洋の東西は異なるがそれぞれに通底する要素があることなどを踏まえた対策をとる。
西洋近代思想
ルネサンス・宗教改革を経て訪れた近代思想、社会契約説の諸派、経験論と合理論との対立、カント・ヘーゲルの観念論とベンサム・ミルの功利主義、それぞれの対比をしっかりと理解しておく。現代思想は、空想社会主義者とマルクスの社会主義思想の諸派、キルケゴール・ニーチェ・ハイデガー・ヤスパース・サルトルの実存主義、パース・ジェームズ・デューイらのプラグマテイズムなど、どの分野も必ず出題されるので、総合的、かつ本質的な対策をとる。
現代の諸課題・青年期と心理
この範囲は、常識的な知識で得点できる問題もあるのだが、8割を超える得点を目指す場合、その「常識」的なものを相対化した、より踏み込んだ知識整理が必要となる。例えば「児童期」「青年期」を考える場合、決して普遍的なものではなく、文化や社会によってその存在・あり方は大きく異なる(アリエス・エリクソン・ルソー・エミール、など)また、応用倫理分野としては、環境・生命倫理、家族論、情報倫理、異文化理解の範囲のいずれかから、毎年からなず出題されており、現在の社会情勢などを反映し、アフガニスタンで活動中に亡くなった中村哲さんの活動など、NPO/NGOの活動実績、またヒューマニストそのものについてもこの時期にもう一度押さえ直す。
いま、やるべき対策は?
・「2つのJ」「三元徳」「四諦」「五倫」「六信」「八苦」など、数字にまつわる重要語は混同しやすいものが多い。直前期の今、もう一度その内容について整理しなおしておく。
・基礎知識を身につける良問の宝庫である、センター試験の過去問、また、過去に受験した模試の問題などの再演習を行い、基礎知識のモレを埋める(解答根拠が曖昧だった、間違えた問題のみに限定し、その分完全に言語化できる=説明できるものにする)
・資料問題や図表問題を数多く解き、持っている知識をうまく使えるようにする。
平均点の推移(過去3年間)
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