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二次試験対策【国語】


「国語」の2次試験対策は


① 難関国立大と国立大学、それぞれの特徴・特質を見極めよう
② 分野別の、正しい「読解・解法」を身につけよう
③ 「出題者/採点者」の観点を知る+身につける


分析と対策:難関国立大学

(大阪大学、神戸大学、九州大学、一橋大学など、その他難関国立大学)


総合分析

ポイント①
現代文の難易度は平均的に高く、本格的な記述・論述力、思考力が問われる。一橋大は字数制限の厳しさと要約問題、 大阪大は評論文・小説の難易度の高さ、神戸大は時に5000字を越える文章量など、各大学の傾向は様々である。

ポイント②
古文・漢文の難易度は標準的であるが、逐語訳のみで得点を重ねるような小手先の技術のみで合格点は得られないものが多い。

ポイント③
古文に関しては、一橋大の文語文・現古融合文、 大阪大の和歌の出題率、などが特徴的。 また漢文に関しては東北大の難易度が突出している。

現代文

読解・記述の両面を通じて、 抽象 ・ 難易度の高い語彙を使いこなすことが前提であり、 広く深い背景知識も必須。 文章間・段落間の関係性を分析し、文章全体のロジックを明確に把握する訓練 (精読)、またペーソスを汲み取り記述する要約作成の継続的な訓練が、 記述・思考力向上のためには必要である。

古文

まずは、センター試験・共通テストの過去問などで90%以上の得点率をめざし、感覚的な読解ではなく、本文全体が『読める・訳せる』よう訓練をつむ必要がある。時代・ジャンルに拘らず幅広く読み、各時代の人々の価値観 (季節感・仏教観・世俗の流行)をも体得しておくことが肝要。

漢文

まず、基本句法の文法構成 (品詞・文型) を意識した学習をすすめ、 同時に、日常言語で使用される漢字・熟語の語源的意味についても、 漢和辞典を十分に活用し知識をつけておく。


分析と対策:国公立大学

(広島大学、岡山大学、香川大学、愛媛大学など、その他国公立大学)


総合分析

ポイント①
全体を通して、問題文の正確な読解と、 記述力を量るものが中心である。

ポイント②
難しくひねった設問は少なく、 正統派の問題がほとんど。難易度も幅が広く、多様な角度から知識と読解力を問う設問構成になっている。

ポイント③
古文・漢文でも、 本格的な記述力・読解力が試される。 また、傍線部の読解にとどまらない、全体の内容把握も問われる。

現代文

文章間・段落間の関係性を分析し、文章全体のロジックを明確に把握する訓練を積む。 漠然とした答案ではなく、焦点の定まったクリアな答案作成を心がける。

古文

説明問題に対しては、設問に関係する部分のみのようなものではなく、まず本文全体の内容把握に努める姿勢を身につける。また、軽視しがちな『古文常識』(出典・時代背景~生活風俗まで)の体得を心がける。

漢文

説明問題に対しては、古文と同様に、 まず本文全体の内容把握に努める姿勢を身につける。 (難易度・出題形式ともにバランスの取れた 『広島大学』の過去問を素材として演習を重ねるのが最も効率的である)


分野別の「読解・解法」について


「現代文」の読解・解法

①読解について
論理的読解力:論理(つなぐ・へらす)、読解(くだく・ふやす)
②解法について
出題者の観点、採点者の観点

「古文」の読解と解法

①読解について
場面や人物の設定:古文常識、図示をする
「省略」の補充:係り結びの省略、体言の省略(コト・モノ・トキ・ヒト・サマ)
②解法について
現代語訳:逐語訳がベース、主体・対象を明確に
説明問題:本文の該当箇所を全て抽出し、過不足なく記述する


「出題者/採点者」の観点を知る+身につける


①内容説明問題:具体と抽象の関係、因果の関係を問われている

傍線部の内容説明の場合、傍線内の「抽象的な部分」があれば、その部分を具体的(明確に)言い換える=説明することが求められています。また、傍線部が具体的なことに言及している場合はその逆で、「要するに」「つまり」何を言わんとしているのか、それを説明することが求められていると考えよう。

②理由説明問題:「直接的な」理由を問われている

「なぜか」と問われる問題において、とりあえずその理由を探すのではなく、あくまで「直接的な」理由を説明する必要があります。「風が吹けば桶屋が儲かる」のような、飛躍した理由説明とまではいかなくとも、「雨が降った→土砂崩れが起きた」というレベルの解答は多くみられます。正しくは「雨が降った→地盤が緩んだ→土砂崩れが起きた」と解釈して、「雨が降った理由は?」に対しては「地盤が緩んだから」と答えること、それが「直接的な理由」を答えるということです。

③心情説明問題:「直接的な」理由を問われている

小説や随筆で出題される「心情」を説明する問題も、②と同様に、心情が発生する原因を探り、直接的なものを説明する必要があります。しかし、人間の心情に関しては、その要因が複数ある場合が多いため(出題者はそこをわかって作成しています)複数ある原因になるものの因果関係を整理して、直接的な理由を解答することが重要です。

全体把握問題:部分の把握、「はじめ」に注目しよう

「全体の論旨を踏まえて」と明示されている問題、実は、はじめから読み直す必要があるわけではありません。「全体の論旨を踏まえて」とあっても、結局そのメインは、あくまで「傍線部の説明をしている箇所」であり、それが本文全体に散らばっているということを示しているわけです。その意味で、他の設問ですでに考察・解答していることもままあるので、文章全体の論理構成を捉え直した上で、その他の設問の内容をしっかり踏まえると解答できることがほとんどです。


答案作成のルール


以下にあるものはシンプルなルールばかりですが、決して侮ってはいけません。出題者/採点者の観点から考えれば、「明確でわかりやすく読みやすい答案=日本語」こそが、高得点を出しやすい答案です。

① 「主語」と「述語」は明確に、できるだけ「近づける」
② 修飾と被修飾は明確に、できるだけ「近づける」
③ キーワード、それそれの論理関係を明確に
④ 具体例、比喩は答案には入れない 
⑤ 「〜こと」「〜から」のように「文末表現」に注意して答案をつくる


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