お母さんと電話したはなし
お盆ということで、母に電話しました。
帰省(といっても都内から都内の移動なのですが)するかとか、お父さん元気か、とかそんな話をしようと。
母には、コロナで仕事減っているんじゃないかと心配されました。
コロナのせいじゃなくても減ってはいたのですが、まるっとコロナのせいにして仕事減っちゃってる報告をしました。それも親を安心させるためです。もちろんただ見栄を張りたいからというのもあります。
母は、まぁ姉を育てた人ですし、父の仕事の関係でインドネシアに住んでいた時期にも、一時帰国せずに現地で僕を出産してしまうし、なかなか胆の座っている人なので、コロナで仕事がなくなっても、焦らず好きなこと続けたりチャンスと思って好きなことを勉強したら?と励ましてくれました。
そんな会話をしているうちに母が「ユーチューブみてるよ~?」と言ってきました。
これは焦りました!
僕が個人的にやっている「ハマカーン神田のチャンネル」では紙芝居コントだったり歌ネタだったりを上げているのですが、登録者数や再生回数が少ないのはもちろんのこと、その動画の内容が恥ずかしいからです。
その紙芝居コントで、僕が相方のキンタマをむしり取るというものがあったり
歌ネタでは、ギャンブルをやめられないクズ芸人のことを歌ったりと、
なんとなく母親に見られたくないのです。なんか、成績悪いテストを知られたとか、教科書の落書きを見られたとか、エロ本が見つかったとかそういった気恥ずかしさです。
「うん、まぁいろいろやってかないといけないから、まぁ、いろいろなネタをいろいろ試してるんだよね~」
と訳のわからない言葉を返すことしかできません。すると母はこう言ってきました。
「なんかずいぶん古い漫才ばかりだけど、最近は新ネタやってないの?」
ん?漫才?あ、そうか!ユーチューブといっても、事務所が作ってくれたハマカーン公式チャンネルのことを言っているんだな!とすぐに察しました。なんたって僕は勘のいいほうですから。
焦った~。そっちのチャンネルの話なら何にも問題ない。
先程までのシドロモドロとはうって変わり「まあね、コロナになる前はちゃんと毎月新ネタをライブでやっててその映像素材はあるんだけどまあせっかくだから俺は昔の映像もビデオテープを事務所の棚で寝かせてあるよりは発信したいって言って俺が事務所に提案してチャンネル作ってもらっていろいろ上げていくように俺が指示してるんだけど」と早口で、途中途中に『俺』のワードを入れて、なぜか必要のない自分の手柄アピールをしました。そのチャンネルは僕らの担当でもない若手マネージャーが一人でやってくれているので、もちろん僕の手柄はひとつもありません。
母に下ネタやギャンブルネタを見られていないことに安心し、少し家族や健康のことを話したあと、電話の切り際に言われました。
「伸くんは昔から絵が上手だったから、紙芝居続けたら~。じゃあね~」
なんだ、僕のチャンネルも見ていたのかい!
実家に帰省せずとも
部屋を掃除されて、エロ本がしっかり片付けられていたような気分になり
実家に帰った気分になりました。
いいお盆ですね。
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