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無駄がないほどに、我らは尊い


フリーランスになったのは、やりたいことがありすぎて、選ばなきゃいけなくなったからだった。


ちゃんと寝たい。休みたい。遊びに行きたい。飲みに行きたい。でも研修に出たい。あのプロジェクトを頑張りたい。講演会にも行きたい。企画も頑張りたい。学校も行きたい。研究もしたい。


頑張れば頑張るほど仕事はふってくるし、本業は優先しなければいけない。本業に関わる人たちが大好きで、彼女たちに負担を強いていることも辛かった(授業のために毎週有給を使って休んでいた)。



仕事を辞めた時、時間がやってきた。嬉しかった。辞めた後に私の仕事を引き継いでくれた人への申し訳ない気持ちだとか、世の中の働いてる人たちを見てやってくる不安だとか、心は忙しかったけど、同時に時間があることがとても嬉しかった。



この時間を大事にしようと思った。


近所をよく散歩していた



思った。のに。


1年半経って、結局忙しい自分に戻った。やりたいこと、全部手を出した結果、それらが育ってきて、時間が足りなくなってくる。「やってみよう〜」と余裕をもって挑戦したことが、仕事となり、義務となってくる。



人間は学ばない。「もう無理はしない」とあんなに誓ったのに、どんどん仕事を入れてしまう。「生活に余裕が出るまでボランティアはしない」と誓ったのに、面白そうな企画は手伝いに行ってしまう。だって、楽しいんだもの。


そんな自分を愚かだと思う日もあるが、なんだか尊いと思う日が多い。同じことを繰り返して、クタクタになって、ぼやいている自分が尊い。人間らしくて、可愛い。


フリーランスになって良かったのは、それぞれの仕事を「ちょっとずつ減らして全部やる」ということができること。本業がある時はそうはいかなかった。「どれを手放すべきか…」と考えなくて良いのは嬉しい。


やっぱり私に合っている働き方なんだな、と思う今日この頃。


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タイトルはMrs. GREEN APPLE「Soranji」からいただきました。いい歌。


有り得ない程に
キリがない本当に
無駄がない程に
我らは尊い。

Mrs. GREEN APPLE「Soranji」


バオバブやっています。



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