雑記20/07/01水 鳥飼玖美子『本物の英語力』、アナ雪のレリゴー、英語版での意味、ありのままでいいよと言える範疇

 

アナ雪、こと『アナと雪の女王』の、レリゴー、こと「Let It Go~ありのままで~」について。
今日読んだ本『本物の英語力』鳥飼玖美子先生の講談社現代新書、に出てきた翻訳話。といって、どこかの記事を読んだ、という話だけれど。

そう、この「レリゴー」については、世間のイメージとのギャップに自分も苦しんできた。ってなにを言い出したかわからないが。

まず、大ヒットの最中はまだ見てなかったので、コンビニで延々度々「ありのー!ままのー!」と聴くたび、うんざりしていた。
うんざりの内訳というのは、あの、熱いテンション(氷だけど熱い熱い)を、何も企図せず店内に入ったとたん、聴かせられて、
「映画の(90分なり集中してきたうえでの)クライマックスのテンションを、コンビニの日常にぶつけてくるんじゃないよ」
と思っていた・・・・・・

ら、
あの歌、冒頭15分くらいで出てくるんですよね。

ああん!? と、ビデオを見て思った。

それから、内容。
てっきり、クライマックスで、あらゆる悩みが解決されて
「ありのままの私でいいんだわ!」
ハッピー♪ エンドー♪
なのだと思っていたら、
「ありのー!」
と言っては街が凍り、
「ままのー!」
と叫んでは森が凍てつく、大変な惨状を呈していた。

問題解決のシーンでなく、大問題が出来するシーンなんですね、あれは。

他人をむちゃくちゃに巻き添えにして、映画の時間をいっぱいにかけて解決しなきゃいけないことを、始める歌・・・・・・


さて、

「英語通の友人」から「英語で見ると、日本語と全然違う映画なんだから」と言われた鳥飼先生。見てみると、差とは色々あり、まず主人公「Anna」は、アナとは発音しない、それにタイトルも原題は「FROZEN」。凍った。
そして、「Let it go」の意味は、しょうがない、ほっておけ、忘れちゃえ、ほどのこと。
うっちゃってしまえ! であります。

それを「ありのままの」と訳したのは、まず「レリゴー♪」の口に合わせるためだったとのこと。

そしてメッセージも、物語に沿っているわけだし。という。

高橋知伽江(ちかえ)さんという翻訳者・訳詞家の方のお仕事だそうです。大ヒット。見事。

(以上、前掲書127,8ページより)


しかしどうも、あのエルサの行動を見て、「ありのままでいいよ!」とは、どうにも思えない。

高らかに歌ってる場合じゃないよ! と、いつの歌番組でも、感じてしまうのだった。



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