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SUNABACO AI人材育成講座を受講して


”その「しんどい」って気持ちが、変化しているってことなんだよ。”


こんにちは、ハマチです。

ちょいと久しぶりの更新になってしまいました。みなさん、ハマチのこと覚えてます?覚えてくれたら嬉し恥ずかしです。
これからは定期更新をしていきますので、よかったら今後もハマチnoteを読んでいただけたら嬉しいです。


今回は、タイトルの通り、SUNABACOのAI人材育成コースを通して学んだことを綴りました。
経緯とか書いたら結構な文字数になってしまって笑


ハマチが8月の終わりから受講したSUNABACOのAI人材育成コース。
AIというとChat GPTなどの生成AIが浮かぶと思いますが、この講座は統計学から始まり、データ収集や活かし方、Microsoft Azureを使って機械学習などなど、次世代を担う人材を育成するための講座です。


SUNABACOの講座は他のスクールとは一味違います。「卒業制作」と言って、受講期間の最後の2週間に受講生の中でチームを組んで、何か一つ困りごとを解決するものを生み出します。

講座の締めくくりとして最終日に各チームが成果を発表し合います。

別途開催のDX講座とこのAI人材育成講座は他の講座と違い、「コンペ形式」となり、予選と本戦の2つに分かれます。

本戦から最優秀チームが選ばれます。他の講座と違い、優劣がつくのです。

また、本戦に行かなければYoutubeの配信にも載りませんし、なかまこさんらSUNABACOサイドからのフィードバックもありません。ハマチは約1年前のDX講座では「予選落ち」でしたので、本戦に行きたい気持ちはありました。

卒業制作発表はハマチの大好きな今治で開催されることが決まっておりましたので、ハマチも発表は今治に行くことを決めておりました。


卒業制作開始日、つまりチーム分けが発表されます。SUNABACOの講座で一番ワクワクドキドキする瞬間でもありますw

ハマチはチームiに振り分けられ、今治にある浅川造船の𡈽井さんとBEMAC(舶用機器メーカー)のクドウさん、そして以前よりX(Twitter)でお見かけしていたなべちゃんと同じチームになったのでした。

ハマチの好きな船の世界、造船関係者と同じチーム!これは何か船関係のテーマで取り組みたい。

今回、結構気合が入っていたのです。


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ここでハマチのチームが取り組んだテーマについて説明しますね。


(noteでGoogleスライドを埋め込めるの知らなかったぜ・・・すごいな)

船というものは必ず設計図・図面があります。
設計図なしに船を作ることはできません。
でかいからだけでなく、機能性、安全性を担保するために必要なものです。

さて、設計図と聞くと、なんか船全体が書いてあるものを思い浮かべると思います。
でもそれだけじゃないんです。
エンジンや圧縮機などの様々な機器、舵、配管、電気系統・・・挙げたらキリがない種類の設計図があります。

スライドでも説明しておりますが、貨物船1隻あたり、何種類の設計図が必要になるかご存知でしょうか?

チームメイトの𡈽井さんに可能な範囲で数えてもらったところ、1700種類ほどあったとのこと。

船の種類や設備で変わるので、もしかしたらもっとあるかもしれませんね。


造船所など関連企業間をこの設計図が「データ」として日々飛び交っているのです。

この船の設計図ですが、種類が多すぎるが故、企業によって呼び方が違うこともあり、送られてきた設計図が「何の設計図」か「自分たちに必要な設計図」か、を判別・仕分けする必要があります。

加えて、海外の企業も絡むのと、船の世界は基本的に英語なので、パッと見て何の図面か判別するのは簡単ではありません。英語難しい。

しかし、こういった判別・仕分け業務を最初に行うのは専門知識を持たない事務職員さんです。

チームメイトのクドウさんが、「事務員さんにもっと違う仕事をお願いしたいのだけど、こういう仕事に追われてしまっている」と困っていたので、この問題をテーマにすることになりました。

そしてこの問題は、BEMACさんに限った話ではありません。

𡈽井さんも同じ問題を抱えていたし、ハマチの知り合いの海事関連企業の人も実は同じことでストレスを感じていたのです。

設計図を扱う人間のほとんどが、目の前の設計図が何の設計図か確認するだけで多大な時間を要している・・・。

この問題を解決することができれば、造船・海事業界の進化の一助になるはず。

ハマチの大好きな世界の助けになる、そのためには結果を出してこの問題を認知してもらわなければ。

さらに気合が入ったのです。


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チームではそれぞれ役割を決めて動くことが多いです。

ユーザー、プログラマー、UXデザイナー、アナリスト・・・実際に開発の現場で使われるものがほとんどです。

ハマチはPM(プロジェクトマネージャーまたはプロダクトマネージャー(PdM))として動くことになりました。実はこのPMに憧れを抱いていました。

プロジェクトマネージャーとは、プロジェクト全体の進行を管理し、予算や品質、納期、成果物のクオリティに対して全責任を持つ役職です。
プロジェクト全体を見通した上で意思決定を行い、
プロジェクトを成功に導くまでが仕事となります。

マイナビエージェントより引用

始めてのPM、つまり責任者。想像よりものすごく難しかったです。

PMが方針を決めないとチームは動けません。
でもハマチはうんうん迷って方針を打ち出すことができませんでした。

まだ時間があるから・・・と「何を・どこを」作るのか明確にならないまま、チームメイトに設計図のデータを集めてもらい、とりあえずファイルを消すプログラムやファイル名を変更するプログラムを作ることに挑戦してもらう。ハマチ自身もとりあえずMicrosoft Azureを使ってみる。

・・・2週間の内最初の1週間をそんなことに使ってしまいました。


ハマチに冠されたPMは「プロジェクトマネージャー」ではなく、「ポンコツマネージャー」でした。


このままじゃまずい・・・そう思ったポンコツハマチは奥の手を使います。

以前よりX(Twitter)で交流のある、たぬきかめんさんに相談することにしたのです。

たぬきかめんさんは本業でPMとしてご活躍されている方。SUNABACOのDX講座でも2度の優勝経験があり、最近ご自身で会社も設立されました。

ハマチが憧れ追いかける存在です。(いや、追いかけるとか烏滸がましいな)
AI講座も受講されておりましたが、諸事情で卒業制作参加を辞退。色々大変な中、ハマチの相談に乗ってくださったのです。

たぬきかめんさんに壁打ちしてもらって、うちのチームがやるべきことは、とにかく1種類の設計図を判別できる仕組みを作ることとなりました。

これができないと、全体の処理を自動化できない。ここさえできることが検証できれば、他の種類の設計図も同じようにすればいい話。

このテーマのMVP(一番小さいもの)はこれ。

1週間経って、やっと方針が固まりました。いや固めてもらったのです。

そしてチームメンバー方針を話し、判別が難しい設計図は何かユーザーに聞き、どれか一つに絞って、その種類の設計図のみを集めてもらう。

今までいろんな設計図を1,2ファイルずつ集めてもらっていましたが、機械学習させるには同じ種類の設計図がたくさん必要なのです。


”目的なく集められたデータは意味がない”


講座で言われていたことを、ここで痛感しました。
とりあえずデータではダメなんです。データはビールじゃないんです。


当初我々はシステム上で設計図を判別し、ファイル名を変え、所定のフォルダに移動させるまでがMVPだと思っていました。
しかしそれでも広げすぎた。
広げた風呂敷を畳むのがPMの仕事だとたぬきかめんさんに教わりました。とにかく小さく、小さく考える。


たぬきかめんさんを召喚したことをチームメンバーは驚いていましたが、同時に支持してもらえました。
ポンコツマネージャーがPMに進化した瞬間でした。


諸事情でなかなか作業ができないチームメイトもいました。負担にならないよう調整し、みんなが他の作業にあたっている間、ハマチはプレゼンのスライドを作ることにしました。

スライドを作るなんて得意じゃありません。でもやるしかなかった。

ハマチがどうしてもプレゼンに盛り込みたかったこと。

”この問題(設計図の判別に時間がかかっていること)を解決することは、この国の造船海事産業が次のステップに行くために必要なことです。”

デカすぎる花火です。
周りからもデカすぎると言われました。
でもこの卒業制作発表は”ビジネスピッチ”です。予算を出してもらえるプレゼンをしなければいけません。

時間があれば、事務員さんにプロダクトを使ってもらって、どのくらい時間が減ったかという検証結果を錦の御旗にできましたが、そんな時間はありませんでした。

造船・海事産業の未来。これを説くことでポイントを得る。これに賭けるしかありませんでした。

予算引っ張ってくるのもPMの仕事です。


予選のプレゼンは8分。
時間をオーバーしたらその時点で終了です。

なので予選はハマチが一人でプレゼンを行い、本戦(1チーム10分になる)に行けたら分担しようと言うことになりました。


前日、チームメイトにプレゼンを見てもらい、意見を出し合ってブラッシュアップしていきます。この時間がキツかったけど最高に充実していましたた。


当日、予選グループトップバッターでの発表。前回のDXでもそうでした。
少し早口になってしまい、40秒ほど残してフィニッシュ。

結果を待ちます。


本戦出場チームの発表は11時過ぎのため、みんなでランチに行くことに。
場所はSUNABACO今治の近くにある中華料理「長安」。他のチームの人も一緒でした。

偶然ですが、この構図も予選落ちしてしまった前回のDX講座の時と同じです。履いているスカートも同じでした。
ちょっと嫌な予感がします。


料理を食べている最中に結果発表


ハマチのいるチームiは・・・ダメでした。決勝には行けませんでした。

一緒にいた他チームの人は、決勝進出を決めて喜んでいました。(そして決勝のプレゼンどうしよ!?!となっておりました笑)

素直におめでとう、頑張ってと言いました。

この構図も前回と同じ。ハマチは前回から何も変わっちゃいない。


一緒にいたチームメイトになんて言ったかは覚えていません。「ごめんなさい」は言ってないと思います。一緒に戦ったのだから、それは相応しくないことはわかっていましたから。

決勝の会場に移動。そこでたぬきかめんさんに会いました。

決勝に行けなかったこととせっかく相談に乗ってもらったのに、結果を出せなくてごめんなさいと伝えました。

たぬきかめんさんの顔を見たら、何だか涙が込み上げてきました。
自分の力不足が情けなくてしょうがなかったです。

たぬきかめんさんは「卒制期間中、しんどかったでしょ?そのしんどいが変化しているってことだから、決勝に行けなかったとしても十分意味があるんだよ。楽しいだけでは進化できないんだよ。」と言ってくれました。

もう止めたいのに涙が止まりませんでした。


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「PMとして成長したいのであれば、終わった後、チームメイトに”自分の進め方がどうだったか”聞いてみるといいよ」

たぬきかめんさんに言われました。

社交辞令で何も問題なかったとしか言わないのでは?と思いましたが、それならそれまでの関係しかPMとして築けなかったと言うことになるそうです。


なので思い切って懇親会の場で聞いてみることにしました。


一人の方が言いました。

「これは決してハマチを否定するわけじゃないし、ステップアップになるから言うんだけど・・・指針を決めてこっちに指示して欲しかった。プレゼンとかも、ハマチが一人で作っていたけど、構成だけ考えてもらって、スライド作成をこちらに振ってもらってよかった。自分も結構忙しくてなかなか参加できず、甘えてしまったのだけども。」

ここまで言ってくれたことに感謝です。

それに、他のチームメイトは言動などからプログラマーとしてシステムをもっと触りたかったんだろうなと思います。

データ集めばかりさせてしまい、さらにプログラマーの役割もお願いするのはバランスが悪くなると思って遠慮していましたが、思い切ってお願いしてもよかったかもしれません。


また、チームメイトの一人が「なぜ自分たちは本戦に行けなかったのか」を審査してくれた講師のいずくねさんに聞いてくれました。

なぜうちのチームが本戦に行けなかったのか・・・

それは押しが足りなかったからだそうです。

テーマは良かった。(当たり前だw)でも本当にみんながこの問題を抱えているのか?その辺でアピールが足りなかったそうです。

いや、これ完全にハマチのせいやん・・・。泣

プレゼンの内容が原因やん・・・。泣


↑終わった後だけどこのツイートが流れてきて、もうぐうの音も出ないよね。あはは。おっしゃる通りですよ。フランケンさん、ありがとうございます。


プレゼンのスライドも始めの段階からみんなで考えて、発表の分担をしてもよかった。

一人で抱え込んでしまい、全体を見られなくなっていた。

もっと周りを頼っても良かった。

ハマチに特に足りなかったのは、能力以前に人を頼ること・お願いすること、だったみたいです。(能力もだけどさ!)

そもそも、ハマチは天才ではありません。今まで努力してきた人間でもありません。
自分の能力を上げるのも大事ですが、今からでは遅すぎます。

専門家やプレイヤーとして積み上げていくフェーズはとっくに過ぎていたのです。それを後悔したところで時間は戻りません。

じゃあ、どうするのか。

それよりも周りの人にどう協力してもらうか、仲間が気持ちよく動けるようにするにはどうしたらいいか。
その方向を視野に入れて積み上げていったほうがいいのかな、と思いました。


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SUNABACOの講座の卒業制作。
やれば必ず、己の中にある課題を教えてくれます。

そういうふうに設計しているんじゃないかとハマチは思っています。

SUNABACOはただのスクールじゃない。

卒業したら終わりじゃない。

卒業制作で見出した己の課題。それをお土産に新しい世界へ送り出してくれる。

何を捨てて、何を得るべきなのか明確にしてくれた。
この経験は忘れない。ハマチはブリになる。そのために行動する。

この悔しさを無駄にしないために。



最後に、株式会社SUNABACO代表のなかまこさんCarinさん
講師のいずくねさんカンパネルラさん
同じチームで戦ってくださった、クドウさん、𡈽井さん、なべちゃん。
ともに受講してくださった、同期の皆様。
応援してくださった皆様。

かけがえのない日々を本当にありがとうございました。



ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
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