見出し画像

Linuxでも小説は書けるはず

 以前に書いた記事で、Linuxでも縦書きできるし、小説を書くくらいならできるはず、と書いたので自分の手で確認してみるべく友人から古いVAIOをもらってきて試してみることにした。

2011年ごろのVAIO。光り輝くWindows7のマーク。core i5とは書いてあるが、世代が古いので現代のWindows10などはほぼ動作しない。

 メモリ4GB、HDD250GBで、重量は2.7kgもある。昔は部屋にデスクトップパソコンを置くと部屋が狭くなるから、マニアじゃない人はちょっとパワーのあるノートパソコンを部屋の隅に置いて、使わないときは畳んでおくのが流行りだったのだ。なので液晶も綺麗だし、デザインもオシャレ。スピーカーの音はちょっと頂けないけど、まあこんなもんでしょう。いまハードオフで買ったら1万円ちょっとかなあ……?

HDDではさすがに遅いので、余っていた256GBの SSDを換装。今のノートと違ってメモリやバッテリーと交換は簡単。
軽く掃除して、USBメモリに入れたlubuntuからあっさり起動。

 古いパソコンに入れるときはUbuntuの軽いバージョンであるlubuntuというのを入れるのが定番なので、それを選択。isoイメージをUSBメモリに焼き込む。Fedora Media Writerというのを使うと間違いが起きにくい。本来Fedora用らしいけど全く問題はない。
 PCが起動する順序を変えるのにBIOSの設定を変えるわけだけど、これはパソコンによって違うので型番で検索。このVAIOは起動時にF2キーだった。F1とかDelが多いけどね。そんでSSDじゃなくてUSBから起動するように設定を変えて、再起動したら、あとは画面の指示に従ってぺろぺろっとインストールが終わる。
 ここまでは誰でも調べたらできるんだけど、インストールが終わったら最新のアップデートをするのにWi-Fiが2.5GHzしかなかったり、アップデータを解凍するのにCPUが遅すぎたりして時間がかかるので、スプラトゥーンでもして時間を潰そう。
 lubuntuはLibra officeとかVLCメディアプレイヤーとか、必要そうなものは一通り入ってる。あとはGoogleに接続してGoogle日本語入力のLinux版と言えるmozcというのをインストールする。これも検索すればすぐダウンロードできる。これで日本語入力が可能に。
 あとはLibra officeのワープロを縦書きに設定すれば書き始めることもできるんだけど、ワープロソフトの縦書きって、縦にスクロールすると、ちょっと使いづらい……気がする。気にしない人は気にしないのかもしれないけど。
 やっぱりエディタで書きたいので、定番のTateditorのLinux版をインストール。何だか安定しなくて止まっちゃったりして、何度かctrl+alt+Delのお世話になる。
 そのあと、wineを入れてWindows版にしてみたりしたんだけど、wineだと日本語がインライン入力できなかったりして結局諦めたりしてるうちに、なぜかTateditorがちゃんと動くようになっていた。fcitxの設定をちまちまいじったのか原因かもしれない。

とりあえず動いたので、原因の究明はまたの機会にとっておく。

 フルスクリーンにしてダークモードにして、あと画面が全体的に白っぽかったので、モニタガンマをxgammaで0.64に設定。起動した時に設定が変わるようにして、YouTubeも綺麗に見れるように。


 さて、使ってみたところ、日本語入力や変換、テキストの編集にも何の問題もない。というか、こんだけサクサク動くと気持ちがいい。
 オープンソースフォントの源ノ角明朝を入れるとワープロ感が増すし、Google chromeを入れればLINEで連絡もできるし、Dropboxも使えば僕の普段の仕事は結構できる。光学ドライブがついているからCDも聴けるし、パソコンマニアでなければ、これ一台で小説執筆や公開に不自由することはないだろう。
(パソコンマニアじゃない人がこのインストール作業を楽しめるとは思わないけど)
 残念ながら重量とバッテリーに問題があるので、これを普段使いのマシンにすることは難しそうだ。せっかくCDドライブを内蔵しているのだから、CDを聴くのに使うことにしよう。YouTubeやSpotifyも聴けるし、少し前の喫茶店みたいなオシャレさが出るかもしれない。

仕事部屋のオーディオと一緒にレイアウトすると、一昔前のカフェっぽい。営業するとJASRACに怒られるやつだ。

──というわけで、小説を書くのに高いパソコンは必要ない。デジタル漫画を描く方がよほど大変だと思う。もしパソコンを余らせていて、誰かをブンガク沼に引きずり込もうというのなら、ぜひ参考にしていただきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?