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2020年は謝ってばかりだった。

あっという間に1年が終わってしまいました。
買収のあれこれが落ち着き、ちょうど1年少し前に本格的に事業に関わるようになりました。相当コミットした1年でしたので、CS Opsとしてうまくいったことを中心に書いていこうと思います。何かのヒントになれば。

NPSとインタビュー

データサイエンティストチームから1年後の解約予測をもらい、これは大変だ!となった私が最初に行ったのがこれでした。(実際はチームでやってます)
解約を止める対策を決めたかったのですが、そもそもお客様は何に不満を持たれているのかがわからない状態でした。解約理由で上がっているレポートを見てもいまいち何が事実で何が解釈なのかわかりません。そこで、直接お客様の声を聞く方法を検討しました。

今ではすっかり定着しましたが、最初は内部からの反発がすごくありました。NPSとって何になるのか、質問文はこれじゃ駄目だ…などなど。とはいえ、このままだと暖簾に腕押し対策しか取れないため、意志を持って決議を取り、2月から実施。
点数の低いお客様に直接私がご連絡し、謝罪。点数が低いお客様を中心にPdMマネジャーと私でインタビューを実施し、期待とギャップのある点を聞いていきました。点数の高いお客様も含めて合計10社くらい実施しました。おかげさまで満足度の差がどこにあるのかが明確になり、対策が取れるようになりました。

感謝したいのが(怒っていらっしゃるお客様ももちろんいましたが)どのお客様も期待をきちんとお伝えくださったことです。しかも、あまりにも的を射るものが多く、毎回、ありがとうございますと本当に申し訳ありませんを連発しておりました。今だからこそ話しますが、解約予測を見たとき、私自身が、このサービス大丈夫か?と思っていたところがあり、ネガティブイメージを持っていました。ただ、いただく期待の声から、何とかしないとお客様を悲しませる…という想いに変わっていき、今では相当の覚悟を決めてグロースの一翼を担おうと思えるようになりました。
お客様が良くしてくれと要望を託してくださったことで、開発側とロードマップの組み換えを行うことができ徐々にですが改善できた1年となりました。NPSのスコアも平均が上がってきました。

新機能群フィジビリティスタディ

こちらは完全に個人の面白さ重視の仕事です笑
データサイエンティストチームと一緒に動くことが多いことから、データ関係の新機能に関してはフィジビリティに参加。実際にお客様への提案、インタビューや調査をやりました。
良かったことは、ここでもお客様と接点を持てたことです。普段CSMが対峙している課題にも気づくことができましたし、おかげで一部のCSMとは未来の議論ができました。CSMと深く関わるようになりCSOpsとしてやっていることをお客様に話してくれないかと依頼を受けたり、主業務以外で声がかかることが増えました。おそらく普通に型にはまったOpsをやっていたら、こういう話にはならなかったと思います。

データ統合の仕組み構築

一番の踏ん張りポイントはこれです。データ収集のためワークフローとシステム設計、整備を行いました。もともと孤軍奮闘でCRMを構築してくれていたメンバーがいましたが、カスタマーサクセス側は複雑なワークフローに苦戦していました。細かい点は割愛しますが、以下3つの問をもって、改善に取り組みました。

1. 現行のワークフローをどうすればCRMへ乗せられるか。
各CSMチームでバラバラだったワークフローを一定見える化し、統合と分化を繰り返しました。ここまで業績を伸ばし続けることに注力してきた結果、分化が行き過ぎ、ルールは複雑化していました。コロナの影響もあり、分化し続けていたコミュニケーションラインの整備やワークフローの簡易化を望まれ、手を入れやすい状況になりました。経営企画チームと連携し、会議体とワークフローを一気に整備にいきました。外部環境と相まって、よい機会になりました。

2. 顧客管理において必要データで足りないものは何か。優先的に可視化するべきものはどれか。
とにかくデータが残っていない、データが見えないという状態だったので、残っている基本契約や利用状況などは一旦EXCELですべて展開。残っていないものは残す場所を作り、定期的にレポート。そこからCSMの動きに直接ヒットしてくる情報をセールスフォース製品で見える化。というステップで進めました。まだまだ途中段階ですが、データ集計に数日かかっていたものが数時間まで短縮され、CSMも振り返りがしやすい状態にはなりました。(相当メンバーが頑張りました)

3. 小難しい仕組みを回避できているか。基本の理解を得られたか。
元々がテクノロジー企業ではないため、多くても3つくらいのツールに収める、手順が単純明快でないと全く運用に乗らないという、なかなかに難しい状況でした。できるだけ自動にする、やらなくていい手続きは廃止する、途中でヒアリングして改善する…この辺りは書き始めるときりがないくらい気を遣いました。
また、データは貯めることができなければ何も価値が出せないこと、貯れば最大の武器になることを啓蒙し、実践を通じて体感してもらってきました。
一方でCSOpsチームのリテラシーは早急に上げる方向で勉強の仕組み、積極的なメンバーアサイン、外部者からの情報収集に取り組みました。

2021年に向けて

ここまで書いていて、2020年はインタビューで謝罪、ワークフローを整備する上では、ここまで放置していてごめんなさいといい、データがないこともすみません…なんかずっと謝ってました。とほほ。
2021年はデータもある程度揃い、定性情報も得られているので、やっと攻めに転じられそうです。

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