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【マガジン】キャラクターとライセンス

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キャラクター関連の話をライセンスの観点から、ビギナーから現場の方までに、私の経験を通してお話します。
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#エージェント

キャラクターとライセンス <目次>

<1>ライセンスの基本 ライセンスの種類やその特徴など <2>ライセンスエージェントのお仕事 エージェントの役割と仕事内容 <3>アニメーションのライセンス アニメのライセンスいろいろ <4>ライセンシーからみたライセンス ライセンサーのタイプについて <5>ライセンシーのお仕事 プライズの景品を作っているメーカーのライセンス取得 <6>ライセンサーとの付き合い方 どうやってライセンス取得をうまくやるか、について <7>CMキャラクターのライセンス CMに出てくる

キャラクターとライセンス <1>基本

キャラクターのライセンスって話は一般の人にはわからないことかもしれないよね。 みんな使っている文房具(シャレた人はステーショナリーって言うけど)についているキャラクターは、ほとんどがライセンス商品ですよ。 ライセンス商品とは、文房具の製造メーカーが、そのキャラクターが好きな層に向けて買ってもらえるように、キャラクターの権利を持っている会社から借りて自社の商品にデザインして販売するもの。 文房具だけではありません。 バッグ(もっと細かく、トートバッグ、ハンドバッグ、ビジネスバ

キャラクターとライセンス <2>エージェント

前回の続きです。 エージェントのお仕事 ライセンサーとライセンシーの間に立つエージェントとは、両方の立場から弱点を補う立場です。また、ライセンシーとともにキャラクターを盛り上げ、ライセンシー同士の相乗効果を企画します。 ライセンサーの弱点とは、特に海外のライセンサーには国内の商習慣や、トレンド、文化が理解できないのに、数字を求めるばかりだったりするところあるんですよね。 そういうライセンサーに、ライセンシーのカテゴリの日本での商習慣や業界の状況を理解させ、それに応じたサポ

キャラクターとライセンス <11>スヌーピー

前回の続きです。 デザイナーとしてスヌーピーのライセンスと商品デザインについて。 私は1984年にスヌーピー(PEANUTS)専門のデザイン事務所をはじめました。 クライアントは鉛筆メーカーのT社さん。初めて版権を取るということで、SNOOPYを選んだ。ライバルのM社さんはディズニーをすでにやっていました。 鉛筆メーカーではあるけれど、せっかく大きなスヌーピーというキャラを契約するなら、幅を広げてステーショナリーも契約しました。これは非常に良い選択だったと思います。そん

キャラクターとライセンス <13>海外ライセンス展示会

前回の続きです。 海外のライセンス関連展示会についてです。 世界中に日本と同じようにライセンスの展示会があります。 世界で最も大きなものは、米国ラスベガスのマンダレイ・ベイ・ホテル(銃乱射事件があったホテルですよ)のコンベンションルームで行われる「Licensing EXPO LasVegas」というもの。 世界中からライセンサーが集まり、毎年6月ころに広大なホテルの会場で催されます。この、Licensing EXPOは世界中で行われていて、ロンドン、東京、上海、香港。

キャラクターとライセンス <15>海外キャラライセンス

前回の続きです。 海外キャラクターのライセンサーとエージェントについて。 と、一言では言い切れないくらい、各社違う特徴を持っているよ。 だいたい海外キャラクターっていっても、コミックやアニメーション、映画、絵本、アートに近いものまでいろいろです。 コミックで言うと、マーベル・コミックス、DCコミックスだし、アニメーションはシンプソンズやハンナ・バーベラ。映画はもちろんバットマンやスーパーマン、絵本はウォーリーを探せ、タンタン。アートに至ってはアンディ・ウォーホールやバンク

キャラクターとライセンス <16>売れるキャラを探す

前回の続きです。 エージェントがコンテンツを探すとき。 ライセンスエージェントの仕事はこちらでも書きましたが、どんなキャラクターをエージェントが扱うのでしょうか? もちろん売れるキャラですね。 じゃあ、売れるキャラってどんな特徴があるのでしょうか? 多くの人に人気が出るキャラですか? ある意味正解ですが、それだけではありません。 ミッキーマウスやハローキティなどは多くの人に人気で、その商品はよく売れるので、いろんな商品に展開されますね。 だけど、たくさん売れるだけ、同じ