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その2時間を削り出せ

 きのうは、たまたま家人が全員出払ってひとりになった。朝からの読書三昧にもいささか飽きて夕方にテレビをザッピングしていたら、BSテレ東の「男はつらいよ」を発見、つい最後までダラダラと眺めてしまった。

 この日は第46作「男はつらいよ 寅次郎の縁談」(1993年公開)。シリーズは全部で49作(近年公開された番外編を除く)だから、いよいよ最終コーナーの作品だ。渥美清さんの逝去は96年。かなり痩せてしまっている容姿はなんとも痛々しく、躍動するのはここでも満男(吉岡秀隆)。マドンナは当時41歳の松坂慶子。やっぱりキレイだった。

 作品全体に漂うマンネリ沈滞ムードは隠すべくもなかったが、それでも渥美清のいつもの名調子、いつものテーマ曲、ゆったりと描かれる地方の風景は十分に楽しむことができた。

 夜にはSNS「読書メーター」で読み友が天藤真「大誘拐」の感想をアップしていた。若い方なので、どうもあの傑作映画「大誘拐 RAINBOW KIDS」を知らない。コメント欄で教えてあげた。

 緒形拳、樹木希林といった芸達者を揃えたが、なんといっても“主人公”の北林谷栄がどハマリした最高に楽しい映画だった。嗚呼、北林さんを含めてみなさん鬼籍に入ってしまったのか。

 そういえば、テレビ放映したのを録画していたはずだ。ああ、久しぶりに観たくなった。

 しかし、いくら日曜日とはいっても2時間の映画を観るのには2時間もかかる。

 ジョギング 、note下書き、読書、、、。2時間という時間のカタマリをどこに作ればいいのか。頭をかかえている。
(22/8/28)

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