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車内スマホスロット

ある日の通勤電車の車内。対面の7人掛けシートを見ると、珍しい光景になっていた。座っている6人のうちスマホ画面を見ているのがたったのひとりなのだ。本を読んでいる人が2、雑誌が1、目を瞑っている人が2なのである。6人中ひとりということは“スマホ率”は16.6%。これはいまの東京では驚異的に低いのではないか。

と驚いてみせている自分も、この現象をスマホにメモをしていて、率先したスマホ中毒である。なにもやることがない手持ち無沙汰の電車内ではついスマホを見つめているし、たとえ近所のコンビニでさえ携行せずに外出することはあり得ない。

もし電車7人掛けの全員がスマホ以外のことをやっている事態が起きたら、その日はなにか特別なことが起きるかもしれない。咄嗟にこれを「車内スマホスロット」と名付けてみたが、現代の東京でそんな瞬間に遭遇することは、まずないだろうなあ。
(22/4/9)

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