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私の孤独な戦い(ヤブカラシカラシ活動報告)

■時は小満

二十四節気の一つ、小満(しょうまん)。今年は5月21日がその日でした。植物が生命力にあふれ、一定の大きさに達する時期、といいましょうか。4月の頭に「新緑がきれいね〜」と言っていた緑が「深緑」になり、木陰で日差しを避けるのが涼しいと感じられるような毎日です。しかしこの一見穏やかな日々のうちに私と「ヤツら」の戦いが静かに進行しているのです。

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■「ヤツら」はそこここに潜んでいる

一年ほど前から毎朝30分ほどのご近所散歩をしています。リモートワークと共に始まった習慣です。時間の感覚をキープすることと、運動不足に備えるという目的で当初「通勤」と呼んでいました。自分の住む街のことをあらためて知る機会になりましたね。

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あれっ、こんなところから。この植物、みたコトありますよね。

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にょ。

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にょにょにょ。

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にょにょにょにょにょ!! 放っておくとこんな風に!! 「俺が俺が! 俺が日のあたる場所に出てやる!! 」 と他の植物を押しのけるように生い茂ってあっという間に元の植物にとって替わってしまうヤツら。そう、ヤツらの名は「ヤブカラシ」。

何と、「貧乏カズラ」と異名もあるそうじゃないですか。迫りくる貧乏の元はなるべく減らすに越したことはありません。抜きます。


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こんな風にツツジや紫陽花のしげみの中に生えているのを、ひっぱって根こそぎ抜きます。

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遠くにあるものは傘も使って抜きます。

■孤独な戦いは続く

梅雨に入る前のこの時期、公園や大学構内など公共の場所の雑草が刈り取られているのをよく見かけませんか。しかし、ヤツらは植栽のしげみの中から生えてくるので、機械で根こそぎにする雑草刈りの大虐殺からまんまと生き延びるのです。

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毎日の散歩のたびにマンションの小さな公園のヤツらを抹殺していくのが日課となりました。次第に、散歩中の道に息を潜めるヤツらも抹殺するように。戦いは続きます。まだ勢いの弱い今のうちに殲滅しないと夏には大変なことになってしまう。ヤブカラシを枯らす、ヤブカラシカラシとしての戦い。誰にも知られずわが街をヤツらから守る日々です。今日もかろうじてわが街の平和は保たれました。ふぅ、危いところだった…… これは孤独な戦いです……

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ひょっとしたら、これが社会に奉仕する、たった一つの道かもしれない……? ちょっと大げさですね。求職中の辛いことの一つは、お金を稼いでいない、という後ろめたさのような気持ちでした。自分でも意外なほど、この感情は強かった。備忘録としてちょっと書いておきます。即物的ですが初めて失業保険が振り込まれてずいぶん気持ちが楽になりました。まだ求職中なので状況は変わっていないのですが、今は焦らず、焦らず。孤独ですが確実に戦いを続けていきましょう。

今朝、思わぬ同志の戦いの跡を発見

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今朝のことです。思わぬ同志がいました。ヤブカラシではありませんが、雑草の繁茂から植栽を守ろうとしている人がいる。志を同じくする(姿は見えない)友の存在にちょっとだけ嬉しかった出来事でした。

■最後にお口直し

雑草ばかりではナンですので、最後にお茶の先生からいただいた紫陽花とイガグリスゲの写真を添えておきます。

皆様くれぐれもヤツらにはお気をつけて!

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ウツノミヤハルコ
この世界の片隅で、テキスタイルへの愛を語ります。布好き、着物好き、お茶に興味のある方と繋がりたい。趣味は茶道(裏千家)とサッカー鑑賞。どちらかというと民藝好き。柔らか物の着物より紬が好きだが、お茶の世界との矛盾が悩ましい。コロナリストラで求職中。お茶や着物の世界をお仕事にしたい!

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