続・好きな人がいるということ

彼と別れた。

2カ月と数日だった。

私は今、地下鉄に乗りながらこれを書いている。
とにかく誰でもいいから繋がりたい、寂しくて吐きそうだ。

2つ前の記事で、私は彼について書いた。
素直になれない、別れる予感がすると。
きのう、その通りになった。

2週間ぶりのデートで、夕食を食べた。全然楽しくなかった。

話すことが思い浮かばない、今なにを思っているのか知りたいけど聞けない、探り探り彼の目をみた4時間。

無言の時間が続いたあと、彼が口を開いた。

考えていたんだけど、別れようか

ああ、きたか、

そう思った。
やだやだ、と駄々をこねるという考えすら浮かばなかった。思ったより早かったな、なんて、他人事のよう。

ああ、、そう。どうして?

冷静だった。何故だめだったのか、原因は何かをヒアリングした。

結果がどうなったかは分からないけど、素直に我慢せず、気を遣わず、いればよかったのかもしれない。

あのとき、

会いたい

声が聞きたい

寂しい

そう言っていたら。

言っていたら、今も彼は、私の彼だったのだろうか。

でも、解放された気持ちもあった。

別れなければ、きっとずっと素直に話せなかった。遅かれ早かれ、私は疲弊していた。

別れ、彼がただの男友だちになった瞬間、私の口から言葉が溢れた。

寂しかったこと、気を使っていたこと、不安だったこと、彼は一つも気づいてなかった。まじかよ、まあそうだよね。

名前を呼ばないよね。
話を覚えてないよね。

それは私にだけではなかった。
彼の性格だったのだ、知らないよ、書いておいて欲しい。

彼をもっと、知ろうとすれば良かった。
見えない何かに怯えて、息を止めていたのは、私の意志だったのだ。

ここに、宣言する。


私は、彼が大好きだ。

悲しくなるくらい、彼が好き。

好きだ、好きだ、会いたい、また一番側にいたい。
そのときは、付き合う前、別れたあとみたいに楽しく話せるよ。
私はあなたと、幸せになりたかった。

言えば良かった。

言えば良かった。でも、言えなかったのだ。

紫陽花に滴る雨水のように、涙が止まらない。

好きだった。そして今は、もっと好き。

好きな人がいるということ。

苦しく、苦しく、寂しい。

彼に会えて良かった。
今なら素直に言える。
一緒にいてくれて、ありがとう。
欲しかった言葉をくれて、ありがとう。
またね、と言ってくれて、ありがとう。

次会う日は、必ずくる。
その日までに美しく、凛といられるよう、私は今日から、自分のために時間を使う。

みてて。

取り戻したくなる、いい女になるから、絶対になるから。

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