アラカンVloger奮戦記その4・冷静と情熱のカメラテスト、の巻
リングライトくん設置後、ワクワクしたのが良くなかった。
リングライトくんの真ん中に、スマホをはめたら、とにかく、どんなものか撮ってみたくなったのだ。
ここで、冷静さを失っていたのだろう。子どもが遊びを我慢できないのと同じだ。
マカロニグラタンが出来るプロセスを、定点から撮ってみた。
スマホでポチっと赤い丸印の録画ボタンを押せば、動画なぞ、誰でも撮れるのだ。
ね、撮れた。でも、
(こんなに簡単にできるわけないじゃん。なめんなよ、Vlogを)
という声もどこから聞こえてきたのも事実。
大体、こういう無意識から聞こえてくる声というのは、近い将来を暗示していたりするものだ。
案の定、編集する段階になり、私は、青ざめる。
(あちゃー)
全部で23分の動画は、鍋のふちがズームアウトしたり、してなかったり…….
10代の娘に聞く。
「これ、どうかな?」
娘「変だよ」と、一言。
「私、直してあげる」
ちゃちゃっと画像の角度を整えて、鍋をまっすぐにしてくれる。
「ほー」と感心する私。
でも、鍋の端がズームアウトする箇所が他にも、多々、あるのだ。
そこで気がついた。
(あれ?私、何ムキになってるんだろ?)
迷子になった気分。
遊びすぎて、いつの間にか日が暮れて、ハッとした子ども時代。
(また、やっちゃった、お母さんに怒られる)って思った時のように。
そうだった。今回はあくまでもリングライトくんのカメラテストだ。
それ以上は、追いかけなくていいのだ。
冷静と情熱の間(はざま)にって映画なかったっけ?
クリエイティブな作業は、その冷静と情熱のいきつ戻りつだ。
リングライトくんを設置してくれた旦那さんに告げる。
「せっかく撮影したんだけど、今回は、カメラテストだからボツ!」
不満気な旦那さん。「そうなの〜?頑張って撮ったのに〜」
そりゃそうだ。まだまだ、人様の目に晒せる動画ができるわけがない。
ね。
1年後、私はどんなVLogを作っているだろう。
その時、今日の出来事が、きっと懐かしく感じるに違いない。
そんな一コマ一コマを大事に日常を積み上げていこう。と、思った。
次回に続く
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?